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アメリカンフットボール部関連に関する取り組みについて

2018.11.9

日本大学競技部の改革について

日本大学競技部の改革

日 本 大 学 理事長 田 中 英 壽
日 本 大 学 学 長 大 塚 𠮷兵衛

日本大学は、平成30年8月3日付けの本学ホームページに公表いたしました「学生ファーストの理念に立ち返って」(田中英壽理事長)並びに「今後の改革に向けて」(大塚𠮷兵衛学長)の声明文のとおり、「学生ファースト」の精神に基づき、競技部の抜本的な改革に取り組んでまいりました。今般、競技部の改革並びに再発防止策がまとまりましたので、御報告いたします。
本学は、「日本大学教育憲章」を制定し、総合大学として育む人間像として、「日本の特質を理解し伝える力」、「多様な価値を受容し、自己の立場・役割を認識する力」、「社会に貢献する姿勢」の3つの能力・姿勢を「日本大学マインド」として掲げ、「学生と向き合う」を合言葉に教育改革に取り組んでおります。
今後は、更なる競技部のガバナンス強化を含めた改革を推進して、新たな体制のもと、「学生ファースト」の精神に基づき、競技部所属学生がより活躍し、心身ともに豊かな人材へと成長できるよう支援してまいります。

1 「日本大学競技スポーツ宣言」の制定

本学は、スポーツ倫理の周知徹底のため、日本大学教育憲章に基づいた、スポーツを通じた人材育成の基本理念として、「日本大学競技スポーツ宣言」を10月9日に制定いたしました。
この「日本大学競技スポーツ宣言」のもと、新しい日本大学の競技部が始動いたします。

2 保健体育審議会の組織改変

大学の付属機関としての位置づけであった「保健体育審議会」及び事務組織の「保健体育事務局」を廃止し、新たに学長によるガバナンスが直接及ぶ大学本部の教育研究事務部門として、「競技スポーツ部」を設置し、各競技部を所管いたします。
事務組織は、保健体育事務局の2課体制から3課体制に改変し、競技部学生及び指導者に向けた研修の実施及び相談窓口の運営等、サポート体制を強化いたします。
また、「競技スポーツ運営委員会」を設置し、各競技部の適切な運営及び管理について審議いたします。

3 競技部の部長、副部長、監督及びコーチの選考方法

「日本大学競技部部長、副部長、監督及びコーチ等に関する内規」を改正し、教育に重点を置き、学生の人格形成や競技力向上を目指した競技部指導者の選考基準を明記するとともに、「競技スポーツ指導者マネジメント専門委員会」を設置し、監督及びコーチの選考、選考基準について審議する体制を整え、運営してまいります。

4 大学の要職者の競技部部長、副部長、監督及びコーチの兼務の禁止

理事長、学長、常務理事、副学長が、競技スポーツ部長、競技部部長、副部長を兼務することを禁止いたしました。また、理事(理事長、学長、常務理事、副学長、学部長を含む)が、監督、コーチを兼務することを禁止するとともに、競技スポーツ部長が、各競技部の部長、副部長、監督、コーチを兼務することを禁止いたしました。

5 監督コーチ会の設置(監督・コーチの指導力向上の取り組み)

競技部の監督及びコーチにより構成される自主的な運営組織として、監督コーチ会を設置いたします。競技の枠を超えた情報交換、各競技部での取組状況を共有することにより、監督・コーチの指導力向上を図ります。
また、監督コーチ会とは別に、スポーツ倫理の周知・徹底及び競技部指導者としてのルールの遵守意識及び規範意識の向上並びに指導上の知識や経験、指導上の問題点等を意見交換する研修会として、「部長・副部長・監督・コーチ研修会」を定期的に開催しています。

6 競技部選手会の設置(選手の自主性を確保するための取り組み)

競技部に所属する学生により構成される自主的な運営組織として、競技部選手会を設置いたします。
競技部選手会は、選手の自主性を尊重したチームビルディングを実践するにあたり競技部の枠を超えた横断的な選手間での競技面、学業面の両面に渡る情報交換、意見交換の場となります。競技特性の異なる選手同士が競技力向上に関する意識、姿勢を学び合うことにより、各競技部の更なる飛躍の一助とします。
また、競技部選手間及び選手と監督・コーチ等の間で日頃の活動からの気づき、競技部をより向上させるための提案、相談事項についてミーティングを行い、各競技部の運営に学生の意見を反映させてまいります。なお、ミーティングの実施状況及び実施内容等を各競技部が競技スポーツ部に毎月報告することとし、実施しています。

7 相談窓口の設置

競技部の相談体制として、競技部学生及び指導者を対象とした相談窓口を設置し、運営してまいります。
  1. 競技部学生相談窓口
    全競技部学生に対し、大学に設置している学生相談窓口を積極的に活用するように周知いたしました。
    また、臨床心理士等が定期的に各競技部を巡回し、競技部学生が相談できる仕組みを構築し、「競技部学生相談窓口」の体制を整えてまいります。
    さらに、各競技部の技術力向上並びに競技サポートとして、スポーツ科学部に設置している「日本大学スポーツサポートシステム」を、全競技部学生が利用できるようにいたしました。
  2. 競技部指導者相談窓口
    監督、コーチ等が、競技部内で起こっている問題等について相談できるよう、「競技部指導者相談窓口」を競技スポーツ部のホームページ「スポーツ日大」上に設置し、弁護士等で構成するチームに相談できるようにいたしました。
    なお、各種相談窓口等で、競技部内において紛争に発展する可能性がある事案を了知した場合に初期段階で迅速かつ適切な対応をするための組織として、弁護士等の外部有識者を含めた「競技部問題調査対応委員会」を設置いたしました。

8 モニタリング機関の設置

今回の改革の遂行状況をモニタリングする組織として、「競技スポーツ部監理委員会」を設置いたしました。委員には外部有識者を含め、改革の着実な実行を担保いたします。
日本大学は来年、創立130周年を迎えます。「学生ファースト」の視点から、教職員の意識改革、学生の主体性を育む教育改革をさらに推進し、全学生が安心して過ごせる就学環境を整備し、何よりも学生一人ひとりを育む姿勢と情熱をもって、従前以上の教育内容の実現を図り、そして、本学のブランド力をより一層高めるべく、最大限の努力をしてまいります。
 
平成30年11月9日