課題解決プロジェクトで第1位

商学部のチーム「変化球」

学び・教育
2021年10月13日

マイナビ主催の企画アイデアコンテスト「課題解決プロジェクト」で、チーム「変化球」が第1位に、「チームD4」が佳作に選ばれた。いずれも商学部の学生のチームで、そろって上位入選を果たした。

このプロジェクトは企業から課題が与えられ、大学生が解決策を考えて募集する。2021年シーズン1となる今回の課題は、第一生命保険が提供した「あなたの親御さんの姿から『自身が20年後になりたい姿』を想像し、『今のうちから利用したくなる健康支援サービス』を当社の社員になったつもりで創ってください」だった。

第一生命は持続的社会の実現のために「若年層の健康意識向上」が重要と認識しており、当事者世代である大学生のためのサービスを課題に取り上げた。「既成概念に縛られず、皆さんの価値観を大切にしてユニークなプランを」との呼び掛けに、多くの大学生が全国からオンラインで企画書を応募、「妙案」を競った。

第1位の「空き家DIY×メンタルヘルス」企画書表紙

第1位の「空き家DIY×メンタルヘルス」企画書表紙

第1位に選ばれたアイデアは「空き家DIY×メンタルヘルス」で、「変化球」のメンバーは平田伊吹さん(経営学科2年)、内田陽夏さん(商業学科2年)、尹智ミンさん(商業学科2年)。

メンタルヘルスに力を入れている保険会社がほとんどないことに着目。DIY(Do It Yoursalf)による空き家のリフォームを通じてストレスを軽減し、社会との一体感が得られる仕組みを提案した。心の健康を保つにはストレスをためず、リラックスやリフレッシュの時間が必要と考えた。DIYで達成感や社会との一体感も得られるという。

メンタルヘルスと地域貢献の観点から複合的に捉えた点で「独創性がある」と受け取られ、さらに想定される状況にあらかじめ解答を提示しているため「完成度が高い」と評価された。

佳作の「20年後の私たちへ」企画書表紙

佳作の「20年後の私たちへ」企画書表紙

佐々木恵美さん(商業学科2年)、中田愛梨さん(商業学科2年)、矢野瑞季さん(会計学科2年)で構成する「チームD4」は佳作に選ばれた。プレゼンテーションのタイトルは「20年後の私たちへ―頭皮の問題に寄り添いたい―」。

若者は保険への関心が低い一方、美容には興味があり、特に将来の薄毛に不安を抱いていることがインタビュー等で分かり、女性向けの薄毛治療費に関する保険を提案した。多くの調査と綿密な分析が評価された。

指導した石田大典准教授

 近江商人のビジネス哲学に「三方よし」というのがある。良い商売とは、売手、買手、そして世間にとって良いものでなければならないというものである。チーム「変化球」が提案した「空き家DIY×メンタルヘルス」は、まさに三方よしの事業である。売手である保険会社が利益を得られることはもちろん、買手である消費者には心の健康というベネフィットがもたらされ、さらには自治体や地域住民にとっては空き家問題の解消に結び付く。提案がユニークなだけでなく、三方よしで示されているような社会に価値をもたらす点が高く評価されたのだろう。

 「チームD4」は薄毛という女性の悩みに対して、保険で対応するという企画を提案した。彼女たちの提案には創造性があるだけでなく、高い論理性が備わっていた。具体的には、薄毛という女性のニーズを探るための探索的な調査から、サービスの利用意向を確認する検証的な調査まで実施し、豊富なエビデンスを提供していた。この点に関して、審査員からも非常に高く評価されていたようである。

 

平田伊吹さん

今回の結果を受けて、素直にうれしいです。チームワークやロジカルシンキングなど、実践的に学ぶことのできるいい経験になりました。

 

内田陽夏さん

最初に案が出た時から、チーム内でもこれは面白いのでは、と盛り上がっていたので、その案で1位を取ることができて大変うれしかったです。良い経験になりました!

 

尹智ミンさん

第一生命とマイナビが行った第一生命プロジェクトで受賞できて本当にうれしいです。この空き家DIY×メンタルへするケア健康支援サービスがいつか運営されたら、ぜひ参加してみてください!ありがとうございます。

 

佐々木恵美さん

ゼミナールに入って初めて取り組んだプロジェクトであったため、難しいと感じることや、うまくいかないことに直面することが多々ありました。しかし、同じグループのメンバーと尽力し、また先生の熱心なご指導のおかげで、最後までやりぬくことができました。その成果として、佳作という賞を受賞することができ、大変、うれしく思っております。この経験を今後に生かしていきたいです。

 

中田愛梨さん

チームの皆とたくさん話し合い、協力して考えた企画だったので、入賞という形で、結果を残せたのがとてもうれしいです。最後まで頑張ることができて良かったです。

 

矢野瑞季さん

ゼミに入ってから初めのプロジェクトへの参加でしたが、仲間と協力して頑張ったおかげで、賞を頂くことができ、とてもうれしかったです。また、このプロジェクトを通して達成感を感じることができて、ゼミの活動の楽しさも知ることができました。今回の経験を生かして、今後もゼミの仲間と協力し合いながら、活動に励んでいきたいと思います。

関連情報