熱くなれ2020!!
日大アスリートとともに

競泳 自由形 小堀倭加 選手

スポーツ
2020年03月24日

東京五輪決勝の舞台を目指して

2019年に日本選手権の女子1500m、ユニバーシアード・ナポリ大会の800mと1500mで優勝を果たすなど、結果を残した小堀倭加(スポーツ科学部1年)。傍から見れば充実のシーズンを過ごしたよう思えたのだが、結果とは裏腹に、彼女の心には大きな葛藤があった。

小堀倭加選手

小堀倭加選手

―ユニバーシアード・ナポリ大会では800mと1500mを制して2冠を達成されましたが、ご自身で振り返ってどんな大会でしたか?

高校時代は毎年夏に結果を残していたのですが、昨年のその時期は自己ベストを出すことができませんでした。ユニバーシアードで派遣標準記録を破りたかったのですが、タイムは全く届かず、少し悔いの残る大会でした。

―2冠を達成したからといって、満足というわけではないのですね?

はい。狙っている大会でタイムを残さなくてはいけないと考えていて、ユニバーシアードではそれができなかったので、納得はできませんでした。

―ユニバーシアードの後には初めてのインカレがありましたが、こちらはいかがでしたか?

インハイとは違った緊張感がありました。たくさん応援をいただいて、学校対抗みたいな大会なので、とても楽しかったです。リオ五輪を経験している長谷川涼香さん、持田早智さんからも刺激をもらえました。

―長谷川さん、持田さんはどんな先輩でしょうか?

すごく優しく接してくださります。競技での上では長谷川さんも持田さんもレースでの集中力がすごくて、オンオフの切り替えは見習わなくてはいけないと思っています。お二人を近くで見ることができたことは、日大に入ってよかったと思える1つです。

―他に、日大に入ってよかったことはありますか?

競技力向上につながる授業ばかりなので、役立っています。

小堀選手

最近は合宿が続いてなかなか自宅で過ごせていないが、家でコメディ映画などを見てゆっくり過ごすのが好きだとおしえてくれた

―そうなのですね。インカレから現在(20年1月)まで、調子はいかがでしょうか?

昨年の10月ぐらいから調子が上向き、昨年末のオーストラリアの大会で800mの自己ベスト(8分27秒92)を更新したのですが、年明け後はあまりいい状態ではありません。

―先日行われたKOSUKE KITAJIMA CUP2020でも優勝されましたが、コンディションはよくないのですか?

自己ベストからは程遠いタイムだったので(笑)。選手権は別ですが、国内大会ではタイムを重要視しています。

―4月の選考会に向けて、現在は調整段階なのでまだ万全のコンディションではないということでしょうか?

もちろん今がピークではないですが、2020年になってから心と体がうまく一致していないと感じています。それは思うように泳げていないからだと思うのですが、今は心と体のバランスをうまく取れるように模索中です。

―なるほど。選考会までに強化しなくてはいけないポイントはどこにあるとお考えでしょうか?

スピードの強化です。200mから1500mまでの出場を予定していますが、主戦場の800mで勝つには200mと400mのタイムを伸ばさなくてはいけないと考えています。

―選考会でのライバルはどなたになるでしょうか?

難波実夢選手です。高校2年生なのですが、私よりも速いタイムを持っているので、まずは彼女を上回らなければいけないですし、日本で一番にならなければ海外の選手とも戦えないと考えています。

―パンパシフィック水泳選手権やユニバーシアードなど、国際大会を経験されて、海外の選手にはどのような印象を持っていますか?

体が大きいので、勝つためには前に出なくてはいけません。自分では並んでいると思っていても、手の長さで負けてしまうことがあるので、僅差の勝負では分が悪いんですよね。ですから勇気をもって前に出る積極性がレースでは必要になると思います。

―ありがとうございます。最後に2020年の目標をお聞かせください。

まずは4月の選考会の8分25秒を切って東京五輪の代表になりたいです。このタイムを切れれば東京五輪で決勝に残れると考えています。近年では自由形の中長距離で決勝に進出することができていないので、私が東京五輪の決勝の舞台に立ちたいです。

<プロフィール>
小堀倭加
こぼり・わか/スポーツ科学部競技スポーツ学科1年。2000年8月生まれ。奈良県出身。湘南工科大学附属高卒。
国際大会:18年パンパシフィック水泳選手権 日本代表/19年ユニバーシアードリ・ナポリ大会 女子800m自由形 優勝、女子1500m自由形 優勝
国内大会:19年第95回日本選手権 女子1500m自由形 優勝