熱くなれ2020!!
日大アスリートとともに

競泳 自由形 関海哉 選手

スポーツ
2020年03月10日

ライバルに勝利し東京五輪出場へ

昨年のインカレで男子総合優勝を果たした日大水泳部。関海哉(スポーツ科学部2年)は100m自由形で優勝を果たすなど、12年振り37回目の栄冠に大きく貢献し、最高の形で2019年を終えたが、それまでには苦難の道があったという。

関 海哉選手

関 海哉選手

―2019年はどんなシーズンでしたか?

昨年は5月のジャパンオープンで世界水泳の代表を逃し、悔しい思いをしました。そこからたくさん練習し、インカレの男子100m自由形で優勝することができました。メンタル面では浮き沈みが激しかったですが、最後にいい形で終えたことで、今年につながるいいシーズンになったと思っています。

―昨年はユニバーシアードにも出場されていますね?

はい。大会前に風邪をひいてしまい、1週間ほどしか練習ができないまま試合に臨みました。結果は散々で、あまりのふがいなさに悔し泣きをしてしまいました。これまで水泳ではうれし涙も含めて泣いたことはなかったですし、感情を表に出すことがあまりないので、周囲の人はもちろん、自分でもかなり驚きました。ジャパンオープンやユニバーシアードの結果を受けて気持ちは落ち込みましたが、この悔しさがあったからインカレで頑張れたのだと思います。

―たくさん練習をしたとのことですが、どんな点を改善しようと練習に取り組んだのですか?

特別に何かを強化するということはなく、全体的にレベルアップができるよう、練習を頑張りました。今も調子が良いので、継続していきたいです。

―付属校の日大豊山から日大水泳部に進んで2年が経とうとしていますが、どのような変化がありましたか?

大学は自由に練習ができるという点が大きな変化だと思います。自分で何をやるべきか考えてメニューを組みますし、強制されない環境が日大水泳部の特徴で、自分には合っています。豊山出身の選手も多く、水泳部はみんな仲がいいので、過ごしやすいですし、とても楽しいです。

―ジャパンオープンやユニバーシアードの不調から脱却するための練習もご自身でメニューを組まれたのですか?

そのときはコーチに相談し、母校・日大豊山の竹村知洋先生に泳ぎを見てもらいました。今でも豊山に行って練習をすることはありますし、アドバイスもいただいているのですが、竹村先生の前では自然と「やらなくてはいけない」と思えるのです。気軽に母校に相談にいけるのも付属校を多くもつ日大水泳部のよいところだと思います。

―竹村先生の指導は他の方と、どんなところが違いますか?

特別な指導法というのはないのですが、僕の気持ちが違いますかね。僕にとっては「この人なら」と思える、信頼できる心の指導者です。試合でも竹村先生がいると、不思議といいタイムが出るんですよ。

試合前のルーティンを伺うと「恥ずかしいな…」と照れながらおしえてくれた

試合前のルーティンを伺うと「恥ずかしいな…」と照れながらおしえてくれた

―竹村先生は関選手のメンタルを支えてくださる方なのですね。他にメンタルを鍛えるための練習や心掛けていることなどはありますか

普段は特別に何かをするということはないです。ただ試合の前日は忙しくするようにしています。練習以外には体のケアや散髪に行くなど、必ず何かをして緊張する時間を作らないようにしていますね。

―なるほど。試合当日のメンタルケアは何かされていますか?

当日はルーティンがあります。起床時間、食事、ストレッチや事前練習などのタイミングが自分の中で決まっています。もちろん試合開始時間によって多少の違いはありますが、高校2年生ぐらいから、ずっと同じルーティンです。前日と同じでやはり緊張する時間を作らないように組み立てています。

―そのルーティンを経て、当日竹村先生が会場にいらっしゃれば、いい結果が出ますね?

はい、バッチリです! 4月の選考会は会場に来てもらえるように、お願いしなくてはいけませんね(笑)。

―2020年の目標を教えてください。

4×100mフリーリレーの代表に選ばれて、メダルを獲得することです。タイムは48秒5ぐらいを目標にしていて、この数字をクリアできればメダルも現実的になると考えています。

―東京五輪を目指す上でライバルはどなたでしょう?

たくさんいますが、一番意識しているのは明治大の溝畑樹蘭選手です。ランキングが同順位ですし、絶対に負けたくない存在です。普段は仲がいいのですが、プールではお互いにライバル視しています。

―わかりました。最後に関選手のここを見て欲しいというポイントを教えてください。

水中でのドルフィンキックがストロングポイントなのですが、スタートからゴールまで全部に注目してもらえるとうれしいです。会場に来られる方は、是非応援してください!

<プロフィール>
関海哉
せき・かいや/スポーツ科学部競技スポーツ学科2年。1999年12月生まれ。東京都出身。日大豊山高卒。
国際大会:19年ユニバーシアードリ・ナポリ大会 代表
国内大会:19年第95回日本学生選手権 男子100m自由形優勝