東京オリンピック代表内定
ベスト6を目指して最終調整中!

水泳部・飛込 伊藤洸輝 選手

スポーツ
2021年05月27日

FINA飛込ワールドカップ2021(5月1~6日・東京アクアティックセンター)の男子10メートルシンクロ高飛込で、村上和基選手(三重県スポーツ協会)とペアを組んだ伊藤洸輝選手(文理学部体育学科4年)が決勝に進出し、東京オリンピックの代表に内定した。夢舞台への切符を手に入れた伊藤選手に現在の心境、オリンピックへの思い、などについて語ってもらった。

東京オリンピックへの意気込みを色紙に。

東京オリンピックへの意気込みを色紙に。

―東京オリンピックの代表内定、おめでとうございます。決まったときの心境はいかがでしたか?

中学生のときに東京での開催が決定し、それから東京オリンピック出場は僕の最大の目標でした。中学時代から周囲に「絶対に出る」と公言していたので、本当にうれしかったですね。

―まさに有言実行ですね! 中学時代のご友人も喜んでいるのではないでしょうか?

開催は1年延期になりましたが、「本当に出場できてよかったね。応援しているよ」と連絡をもらえて、ありがたかったですね。

―オリンピックの延期で何か大変なことはありましたか?

延期が決定してから2週間ほどは、何のために練習をすればいいのかわからず、不安な気持ちが大きかったです。それでもシンクロでペアを組む村上和基選手(三重県スポーツ協会)から「切り替えて頑張ろう」と声を掛けていただき、そこから気持ちを新たに、東京オリンピックに向けたトレーニングに励めました。

―代表内定を決めたFINA飛込ワールドカップ2021(5月1~6日)も4月の開催予定が中止となりましたね、

強化部長から延期ではなく、中止という連絡があり、やはり不安になりました。ただそれは、どのようにオリンピック選考がされるのかがわからないという不安で、競技に関しては自分が強くなれるようにトレーニングするだけと割り切れていました。その点は1年前とは違うところですね。

―ワールドカップ2021を振り返っていただけますか?

予選は4本目を終えて5位と、前半はいい滑り出しでした。5本目に失敗ジャンプで一気に順位を落としてしまい、11位という結果で決勝に進みました。12位以内が確定し、オリンピックは確実とマスコミが報道していましたが、個人的には代表になるにはきわどい順位だと考えていました。

―では、やはり不安な気持ちがあったのでしょうか?

決勝も12位でしたし、不安はありました。ただ同時に自分の精一杯の演技ができたという思いもありました。

―試合後のインタビューで「悔しい」と答えていましたが、具体的に何が悔しかったのでしょうか?

入水が決まらなかったことですね。調子もよかったので、入水ができていれば順位も上がっていたと思います。オリンピックまでに入水のキレ、つまり水しぶきの量にこだわり、村上選手とのシンクロ率を上げたいです。僕らは上位進出も可能なペアだと思うので、細かいポイントを改善し、オリンピックに臨みたいと考えています。

―わかりました。話は変わりますが、伊藤選手はJOCエリートアカデミーのご出身とお聞きしました。

高校からお世話になって、英会話やアスリートとしての生活面など、いろいろと勉強になりました。東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長になられた橋本聖子さんが「人間力なくして競技力向上なし」とおっしゃっていますが、その言葉の意味を高校時代に学ぶことができました。

―本学に進学を決めた理由はありますか?

日大出身の方々から話を聞いて、インカレで総合優勝ができるのではないかと考えたのが一番の理由です。昨年はコロナウイルスの影響と合宿などでほとんど学校に行けませんでしたが、オンライン授業の活用や、体育学科の友人にも恵まれ、いい環境で大学生活を送れています。

―なるほど。エリートアカデミーや本学でいろいろなことを学んでいると思うのですが、競技をする上で大切にしている言葉や教えなどはありますか?

いきなり競技力が向上するということはないと思うので、「コツコツが勝つコツ」という言葉を大事にしています。少しずつでも努力を続けることで、いずれ結果につながっていくと考えています。

―素敵な言葉ですね。では普段の生活で気をつけていることはありますか?

競技にもつながることなのですが、しっかり睡眠をとるために、寝る前にはスマホやテレビを見ないようにしています。アカデミーでは23時に携帯を預けるというルールがありました。今は一人暮らしですが、寝る前は目に刺激を与えないのが習慣になっています。

―わかりました。では最後に東京オリンピックで、伊藤選手のここに注目してほしいというポイントを教えてください。

高さが僕のストロングポイントになります。小柄ですが、迫力のあるダイナミックな演技を多くの方に楽しんでいただきたいです。皆さんの声援を力にして、ベスト6に入ることを目標にしています。ぜひ応援をよろしくお願いします。

<プロフィール>

水泳部・飛込
伊藤洸輝(いとう・ひろき)選手

文理学部体育学科4年。1999年10月26日生まれ。神奈川県出身。
帝京高卒(JOCエリートアカデミー8期生)。
2018年日本学生選手権 3m飛板飛込・10m高飛込 優勝
2019年日本室内選手権 シンクロ高飛込 優勝
2020年日本学生選手権 3m飛板飛込 優勝
第32回オリンピック競技大会(2020/東京)飛込競技・シンクロ高飛込 代表内定