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研究課題名
非心原性脳梗塞患者を対象とした体液量の季節性変動に関する後ろ向き研究
2018年11月8日 日本大学病院 臨床研究審査委員会承認(承認番号:20181102)
対象疾患
内科に入院となった非心原性脳梗塞の患者
研究の意義と目的
研究の背景
脳梗塞は本邦における死亡や後遺障害の発生に大きく関わる疾患である。脳梗塞の発症には季節性の変動があることが知られ、心臓由来の血栓により発症する心原性脳梗塞が冬季に多く発症する一方、動脈硬化を基盤として発症する非心原性脳梗塞は夏季に多く発症するとされている。非心原性脳梗塞が夏季に多い理由として、気温上昇に伴う脱水症がリスクとして想定されている。しかし、実際に脳梗塞患者の体液量の季節性変動を示した研究はない。脱水症の治療は水分と塩分の補充だが、これらは過剰であれば血圧の上昇やひいては脳梗塞のリスクに繋がるため、脳梗塞発症時の脱水症に季節性の変動があるかを確認することは、脳梗塞予防療法において臨床的な意義をもつ。今回我々は、非心原性脳梗塞で入院した患者を入院時期によって春夏秋冬の4群に分け、入院時の体液量マーカーの季節性変動を検討するべく臨床研究を計画した。
目的
非心原性脳梗塞の入院時における患者背景、血圧、脈拍、利尿薬使用の有無および血液検査における体液量マーカー(BUN/Cre比、Hct、血清浸透圧)を春(3月1日〜5月31日)、夏(6月1日〜8月31日)、秋(9月1日〜11月31日)、冬(12月1日〜2月30日)の4群で比較する。
仮説:非心原性脳梗塞患者のBUN/Cre比、Hct、血清浸透圧は季節ごとに異なる。
研究方法
評価項目:
主要評価項目:BUN/Cre比
副次的評価項目:Hct、血清浸透圧
研究対象者の選定
研究期間:2015年1月1日〜2018年6月30日
適格条件:非心原性脳梗塞による入院患者
除外条件:画像検査陰性例、入院時血液検査非施行例、血液透析非実施例。
個人情報の取扱い
研究対象者にかかわるデータ類などを取り扱う際は、対象者の秘密保護に十分注意する。
病院外へ提出する症例報告書などでは対象者識別コードを必ず用いる。この場合、対象者のイニシャルや病歴番号、IDなどは個人情報になるため、識別コードは別に付与する。
研究結果を公表する場合には、対象者が特定できないようにする。
研究の目的以外に、研究で得られた対象者のデータを使用しない。
研究資金
本研究の実施において研究資金の補助は受けていない。
利益相反
研究代表者ならびに研究分担者は本研究に関していかなる利益相反はない。
病院長ならびに倫理委員会への報告内容および方法
1) 人を対象とした医学系研究に関する倫理指針への重大な不正事案を知った場合
人を対象とした医学系研究に関する倫理指針に関した重大な違反をとは、例えば
研究に関する情報の漏洩(個人情報など)
利益相反状態の無申告
研究成果のねつ造、改ざん
など、倫理指針に定められた責務を逸脱した場合や、その他の法令に定められた基準を逸脱するものとする。これらの不正事案を知った場合には、研究担当者は文書により直ちに倫理員会事務局窓口に届け出るものとする。
研究計画書からの逸脱の報告
研究計画書からの逸脱があった場合には、直ちに文書により直ちに倫理員会事務局窓口に届け出るものとする。
研究計画書
研究計画書の変更があった場合には、直ちに文書により直ちに倫理員会事務局窓口に届け出るものとする。
年次報告
原則として年に1度、所定の様式により当該臨床研究の進捗状況を含めた年次報告書を病院長宛に提出する。
終了報告
研究が終了した場合には、所定の様式により当該臨床研究の終了報告書を病院長宛に提出する。
研究組織
研究責任医師:田中翔、腎臓高血圧内分泌内科、専修医
研究分担医師:久志本優、総合内科、専修医
池田仁、総合内科、専修医
藤城緑、糖尿病代謝内科、助教
小川克彦、神経内科、准教授
石原寿光、糖尿病代謝内科、教授
鈴木裕、総合内科、科長・教授
連絡先:日本大学病院、腎臓高血圧内分泌内科、田中翔(内線5622)
研究の登録、公表
本研究は承認後直ちにUMIN臨床試験登録システム (UMIN-CTR)に登録し、研究の終了後は直ちに同じくUMIN-CTRに終了報告を行う。