新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い，７都府県に出された政府の緊急事態宣言は，感染の拡大の懸念から対象地域が全国へ広がり，収束の兆しが見えないのが現状です。
　そのような状況において，本学としては，学生及び教職員の健康，安全と学生の学修を第一として，刻々と変化する状況に対応しなければなりません。引き続き，多くの大学構成員をキャンパスに集めることは適切でないと判断し，緊急事態宣言の効力に関わらず，当面の間は，原則キャンパスへの立ち入りを禁止します。
　授業開始日については，すでに学部等より授業開始の延期と通学を伴わないオンライン授業の円滑な実施に向けて準備を進めていることをお知らせし，学生のみなさんにもオンライン授業の受講に向けた準備をしていただいていることと思います。　
　しかし，このような新型コロナウイルス感染症拡大に伴う授業開始の延期やオンライン授業の実施への対応について，学部等に寄せられる授業料や施設設備資金等の返還に関することなどのさまざま問い合わせがありました。また，４月上旬に行なったオンライン授業に関する調査結果においても，オンライン授業を受講する上で必須のパソコンやタブレット端末が用意できない，インターネットの環境が整っていないなど，さらに個々の事情により最低限の学修環境を整えることができない方がいることを把握しました。
　そこで，本学として，学生のみなさんの健康，安全及び学修を第一とした支援及び対応を行います。

１　修学支援
　災害等不測の事態により学費等の支弁が困難な学生を対象とした，本学独自の給付奨学金「日本大学創立１３０周年記念奨学金（第３種）」があります。
　今回の新型コロナウイルス感染症拡大による，学費支弁者の家計急変や学生本人の収入減による経済的困窮者に，これを適用します。
　給付金額は１人当たり１０万円（総額１０億円）の予定です。
　対象は，本学の学部・大学院・短期大学部及び附属専門学校に在学中の学生です。
　応募方法，給付時期，条件等については，５月上旬を目途にお知らせしますので，個別のお問い合わせはお待ちくださいますようお願いいたします。
　また，各学部には，独自の奨学金制度もありますので，詳細は学生課等にお問い合わせください。
 
２　オンライン授業実施に伴う支援
①　パソコンやタブレット端末を用意できない学生へのパソコンの無償貸与 　　
②　学修環境を整えるための学修環境補助費の一律３万円支給
※上記のいずれも，対象者は，本学の学部・大学院・短期大学部及び附属専門学校の通学課程の全学生とします。
 
３　キャンパスへの入構制限に伴う支援
①　図書館が利用できないため，学外から閲覧可能な電子ジャーナル，電子ブック等の更なる拡充
②　在学生の各種証明書の申請手続の簡略化及び発行手数料・郵送料の免除 

４　健康管理の支援
　学生及び教職員がスマートフォン等からその日の体温や体調を入力し，体調管理，健康観察が可能なＷＥＢシステム提供の検討

※上記１から４までの具体的な手続，条件，支給方法や時期については，現在検討中です。５月上旬を目途に学部等のホームページ等によりお知らせしますので，個別のお問い合わせはお待ちくださいますようお願いいたします。
 
５　その他の対応
①　学費の納入時期の猶予等
　学費の納入期限に係らず，納入時期について柔軟に対応します。また，分納方法についても同様に対応します。
②　休学願出の猶予
　令和２年度前学期の休学の願出については，期限に係らず，柔軟に対応します。
③　学生の孤立を防ぐための対応
　学生相談窓口では，テレビ会議システム等を使用した個別相談が可能な体制を整備します。
④　オンライン授業の問い合わせ対応
　オンライン授業に関する専用の問合せフォーム等を設けます。
⑤　基礎疾患のある学生への対応
　事態が好転し，通学を伴う授業に戻った場合も，希望により引き続きオンライン授業が受講できるよう配慮します。
⑥　障がいのある学生への対応
　オンライン授業に必要な補助を個々に確認し，受講が困難な場合は，補講の実施等による学修時間確保に配慮します。
⑦　外国人留学生への対応
　日本に在留している外国人留学生については，オンライン授業や学生生活等の相談に対応し，また，入国できず，母国に留まらざるを得ない状況にある外国人留学生については，入国後，補講の実施等による学修時間確保に配慮します。
⑧　就職活動等の対応
　本学の就職支援サイト「ＮＵ就職ナビ」にて，企業情報，求人情報等就職情報の提供，履歴書の電子ファイルの入手及び「ＷＥＢ就活ガイダンス」の配信を行い，また通常は対面型で行う本部実施の「公務員講座」については，オンライン授業で実施します。
 
　このような状況において，学生のみなさんの健康，安全及び学修を第一とした本学の支援及び対応を御理解ください。また，今後も必要に応じて，さまざまな支援を検討，実施して参ります。