経済・海外事情課外講座


  平成12年度前期の経済学部海外事情課外講座が4月から7月まで10回の日程で始まった。1回目は4月22日午後1時から学部本館39番教室で,東洋英和女学院大学客員教授・谷口誠氏が「グローバリゼーションと世界経済の将来―日本の選択」という演題で約2時間にわたって講演した。
 谷口氏は国連大使,OECD(経済開発協力機構)事務局事務次長として海外在住期間が長く,早稲田大学太平洋研究センター顧問を務めるなど,世界経済の分析,将来見通しなどを研究してきた。この日の講演は,谷口氏がOECD文書として発行した「2020年の世界経済」のデータを基に話が進められ,20年後のOECD,非OECD,米国,日本などのGDP(国内総生産)比率,貿易比率などを予測。高めの成長シナリオによっても日本の年平均成長率は2・8%が限度で,中国8%,ロシア4・7%,米国2・5%,人口が多い5大国(ロシア,中国,インド,インドネシア,ブラジル)トータルは7%を超し,21世紀にはアジアは世界経済の最もダイナミックな”成長センター”になり得るとした。
 このほか,「日本とドイツは製造業依存型経済」「中国の優秀な人材のほとんどは,日本を飛び越え,米国に留学している」「日本の弱点は米国のシステムと同じになろうとしている点」「IT革命は19世紀末からのアングロサクソンの流れ」などと話し,「日本は日本経済の将来について自信を失っているように見えるが,日本が持っている優秀さとバイタリティーからすれば,グローバリゼーションの波を乗り切れないわけはない」と述べた。
 聴講したのは千代田区内の高齢者ら約100人。  


次の記事   前の記事  453号indexへ  広報indexへ   日本大学ホームページへ