年頭の辞
日本大学総長 P 在 幸 安
謹んで新年のお喜びを申し上げます。近年の国内・外の厳しい状況は,大学環境にも大きく影響し,各大学においては,学科再編や社会人・夜間大学院の新設など,新たな就学層の確保と教学活動拠点の整備・充実に努めているのが現状です。 このような変わりゆく状況のなかで,日本大学は価値ある人的・知的創造を目指した新たな教学戦略を掲げ実践してきております。そして,これからも時代を鋭く洞察しながら実践し続けるためには,すべての本学関係者が戦略的な発想を持ち,そのための次代を見据えた新たな組織および人事諸制度も,法人および大学内に構築することが肝要と考えます。 しかも,新たな時代創世には,必ず乗り越えなければならない局面との遭遇が予測されます。そして,折々の局面を打開する方策を自己の力で見いだし解決するためには,組織および個人の立場においても自己責任性の確立が求められます。あらゆる観点から見て,日本大学は社会の人々から最も期待が寄せられる私立学校であります。その意味を込め,今年は本学が保有するすべての人的・知的財産を再結集して,世界への胎動基盤を築く年であります。 ところで国際化・情報化が進捗している近年の社会状況下において,数多くの海外の大学関係者が日本大学との学術交流の協力を求め来校してきており,その来校者との対応過程において,日本大学が未来への創造性と発展性を最も有している大学との評価を賜っております。しかも,大学挙げての国際交流の啓発に向けての教学施策は,付属校の語学研修留学にも拡大され,これらの価値ある気運は次代を担う教育・研究機関として他の大学からも注視されているところであります。 また,国策として研究活動に係る助成事業が急速に振興され,一方では科学研究費ならびに21世紀COEプログラムの採択率や件数により大学が評価される等,新たな評価基準が国際的な基盤として形成されつつあります。すでに,平成14年度から受託研究に関する非課税措置が,そして平成15年度から土地・建物などの現物寄付に対するみなし譲渡所得課税も非課税となります。これらの非課税化は私立大学の50年来の悲願でありました。これに対する積極的対応が効を奏し,税改正が実施されるに至りました。この税制策によって,日本大学においても基金基盤がより充実し,教学活動に一層拍車がかかることが期待されております。 以上のように,グローバリゼーションがスピーディーに進行するなか,大学を取り巻く状況もまた急激に変化してきております。日本大学が教学理念とする「総合性と総合力」を十分に発揮し,世界の一流の大学として教学施策を実行する時期が今こそ到来したものと思料いたします。 平成15年の年頭に当たり教職員の方々におかれましては,国内・外の社会の変革を真摯(し)な姿勢で分析,検証し,未来への輝きを灯し続ける大学創造にむかって一丸となって取り組まれることをご期待申し上げ,ご挨拶といたします。 |