松戸歯・研究グループが健康歯の数と医療費の関係報告


文部科学省の学術フロンティア推進事業拠点に選定されている松戸歯学部の「加齢に伴う口腔機能の発達と維持機構の解明」研究グループの公開報告会が2月15日,学部101教室で開かれた。
 グループは平成10年度から「硬組織」「生体防御」「軟組織」「機能回復」の4研究班の8グループで12課題について研究を進めてきたが,この日の報告会は5年間の区切りにあたっての成果を研究班ごとの口頭発表(16件)とポスター発表(7件)によって行われた。
 「機能回復」グループの小林清吾教授は「高齢者における口腔状況と医療費の関連性」という演題で,全国26市町村の自宅居住者で調査時点(平成6年)に80歳だった954人(男性392人,女性562人)を対象に実施した結果について発表した。
 調査は6年9月から12月の4カ月間に,訪問面接し,性別,年齢,健全歯数,前年の年間医療費をたずねた。医療費に関しては調査対象者の同意を得て,行政機関の協力で国民健康保険のレセプトから年間医療費を抽出した。
 対象者を健全歯数「なし」「1〜4本」「5〜9本」「10〜14本」「15〜19本」「20〜24本」「25本以上」保持の7群に分類した。聞き取りとレセプトによる調査の結果,年間の医療費は「なし」群で男性523,000円,女性397,000千円,「1〜4本」群で男性562,000円,女性311,000円,「5〜9本」群で男性471,000円,女性441,000円,「10〜14本」群で男性415,000円,女性328,000円,「15〜19本」群で男性312,000円,女性202,000円,「20〜24本」群で男性403,000円,女性154,000円,「25本以上」群で男性274,000円,女性234,000円だった。
 このデータをもとに健全歯数と一人平均の年間医療費との関係を一定の法則で調べたところ,健全歯数が多いほど年間医療費が低いことが示され,小林教授は「国民医療費の増加を防ぐ一要因として口腔保健活動の充実が挙げられる」などと述べた。


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