勝山商学部長に聞


 任期満了に伴う選挙で,新しい商学部長に選出された勝山進教授(財務会計論)が1月18日付けで就任した。学部は来年,経済学部と共に創設百周年を迎える。大きな節目を目前に控え,21世紀を生き抜くキャンパスの再構築を中心にした諸課題について,勝山学部長に聞いた。

キャリア育成めざし 教育戦略と戦術進める
来年は創設百周年 =記念シンポや出版など企画= キャンパス再構築も課題

 ―まず,学部長就任に当たっての抱負を…  勝山 大学の使命と使命実行の施策,教育戦略と教育戦術を含む「グランドデザイン」と学部運営についての「ワークデザイン」の浸透を図りたいと思っています。  ―具体的にはどういうことでしょうか。  
 勝山 持続可能な社会への貢献,充実した研究と教育,その社会還元を使命とし,その実行のための快適な研究・教育環境の構築が挙げられます。ビジネスパーソンとしての幅広い視野と問題解決能力を持ち,社会環境の変化に柔軟に対応できる人材とビジネスの理論と実践に関する専門知識を習得し,ビジネス社会をリードできる人材の育成を戦略目標にしています。  そのため昨年,長谷前学部長のご努力により,学科ごとの専門教育科目を履修しながら,将来のキャリア形成を強く意識した7つのコースを選択することができる「コース制」を導入しました。この「コース制」をさらに効率化し,考えさせる教育,問題解決型人間の育成を図っていきたい。また,「コース」の選択は2年次からですが,1年次から,しっかりした目的意識を持たせる機能の展開も重要課題の1つです。  
―「ワークデザイン」については…  
 勝山 いま,大学経理の公開性,透明性が求められています。コーポレートガバナンス(会社の統治・支配)の大学版ともいえるカレッジガバナンス制度を導入し,業務チェック機能を確立,経理全般の透明性,公正性,迅速性を学部運営のベースにしたいと考えています。
―新しい執行部選出の意図を聞かせてください。
 勝山 現在地のキャンパス施設は40年経過して「ほころび」も目立ってきました。建て替えを考えても,今世紀に学部がどう動いていくべきかの検討が必要になります。本来なら30代,40代の人が中心になっていくべきですが,資金問題1つ取っても仮に借入金が必要となれば返済していくのは,その30代,40代の人たちです。平均年齢は50代ですが,次世代へ「どうつなげていくか」を考慮した連結環型執行部という形です。
 ―百周年事業として,どのようなことを企画していますか?
 勝山 学部史編纂,記念出版,キャンパス再構築,記念シンポジウム開催や祝賀会を予定しています。祝賀会は経済学部との共催ということで経済学部長と打ち合わせ中です。学部史は「70年」以降の30年分を埋め,後世に引き継がなければなりません。難題はキャンパスの再構築でしょう。学生定員を含む学部の未来像について十分な検討がなされていないのが現状で,先に触れた教育戦略など合意を得ながら,将来のキャンパス整備構想を練り上げていかなければなりません。加えてソフト面の論議がもっと必要です。
 ―入試,就職についての考えを。
 勝山 15年度の入学志願者はC方式(大学入試センター試験を利用した試験)で,新たに設けた「三教科型」で二千人超の志願者があったこともあり,全体で前年実績を大きく上回りました。一方,就職の方では,昨年初めて実施したインターンシップで,35社から学生を受け入れていただきました。国家試験を中心とした各種の資格試験に向けた講座も整理し,社会から評価を受ける資格に対しては,積極的にバックアップしていきたいと考えています。このほか,卒業生を招待するホームカミングデーの活用や,校友会などを通して企業と学部とのつながりをさらに強化していきたい。
 ―近隣住民とのかかわりをどのように進めようとしていますか。
 勝山 住民の方には図書館,食堂の利用を開放するなど学部と住民とのコミュニケーションを図っていくことに積極的に取り組んでいます。これから予想される校舎の建て替え時には,高さなどを含む建物の規模などについて,学部周辺の住民との話し合いが必要となり,そのためには日ごろからのコミュニケーションが欠かせません。
 ―これからの課題についてはいかがですか。
 勝山 先にも述べたようにカレッジガバナンス制度の導入,大学院のあり方,将来構想の検討など多々ありますが,教育面では奨学金制度をどうするかが挙げられます。昨今の経済状況を反映して,年度途中で授業料などの納入ができなくなって退学を余儀なくされる学生もいる。このような学生を金銭面で救う手立てがないか,制度の見直しが必要と考えています。
 ―教職員への呼び掛けを。
 勝山 百周年を迎える現在は,学部の転換点を迎えることであり,厳しい現状を認識し,日ごろからの意見交換を積極的に進めたい。お茶を飲みながらの小さな会合やメールのやり取りでもいい。要は風通しのいい学部づくりを教職員と一緒に進めていきたい。

スタッフ

学部次長     松本 芳男教授(経営学)
学務担当     横山 則孝教授(歴史学)
学生担当     堀内 岩雄教授(スポーツ)
研究担当     五十嵐邦正教授(財務会計論)
企画担当     関谷喜三郎教授(理論経済学)
就職指導担当   桜井  徹教授(企業形態論)
商学研究所長   伊藤 孝司教授(金融論)
会計学研究所長  小関  勇教授(会計監査論) 情報科学研究所長 小阪 隆秀教授(経営管理総論)
図書館長     柳田 忠則教授(文学)


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