日本大学は海外の19カ国1地域70大学と提携しており,大学を訪れる外国人も多く,各学部への訪問者を合わせると,最も多くの外国人が来学する大学の一つであろう。
研究面での交流も活性化しており,大学の海外派遣研究員,学部の海外派遣研究員のほか,分野によっては多くの研究者が海外に渡っている。一方,海外から研究のための来学者も多く,客員教授,研究員等の資格で滞在し,成果を挙げている。また,海外との行き来がなくても,メールやファックス等でこれまでより交流が容易となっている。
日本大学会館においても国際的学会,シンポジウム等の看板が珍しくなくなった。各学部や外部で開催されるものを合わせると,本学は数字の上では国際的学術交流が活性化しているといえよう。しかし,全教員の何%がこれに参加しているかとなると,他大学に比して高い数値にはならないと考えられる。
昨年12月,日本大学会館で開催されたカルロス・ゴーン日産自動車社長の講演会は,講演者の希望どおり理工系の大学院生を主体に満席となった。質疑応答も時間を超過して行われ,熱気のこもったものとなった。
当日は,同時通訳も付き日本語でも通じる体制がとられたが,半数以上の学生は英語による質疑を行い,ゴーン社長もこれに丁寧に答えて誠意を示してくれた。講演会終了後の懇親会においての話では,それ以前に行われた他大学における講演会より好評だった。学生を主体とした講演会の望ましいあり方を示すものであったと思っている。
研究面における国際協力に関しても,大学および各学部においてそれぞれ進展しつつある。COE,国際総合研究をはじめ,各種研究プロジェクトにおいて海外からの研究協力者が目立つようになった。本学から海外の研究プロジェクトに参加する教員も増加している。
海外からの研究者に対応する施設についても計画されており,次第に充実しつつある。海外からの教員,研究者について講師(専任扱)のほか,期限付きの若手教員や研究者の受け入れについての制度があってもよいのではないかと考えている。
教員,研究者の海外出張,海外からの研究者の招へいに関しては,本学の予算によるもの以外に国からの助成を含めて各種のものが用意されている。こういった外部資金の導入による研究の国際交流の活性化に関して,本学はさらに一層の努力を要すると考えている。外部からの助成の情報,応募書類の作成,手続き等に関する指導も十分ではないと思っている。
昨年,本学が取得したお茶の水キャンパス(仮称)の利用については今後討議されるところであるが,教学地域の殿堂として群を抜く存在となることを期待している。
国際会議のシンポジウム等が可能な施設を有することが予想されるが,実現した場合,本学の国際交流に一段の進展がみられることを夢見ている。
(研究担当副総長,生産工学部長)
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