主張
   法科大学院(ロースクール)開設に積極的な支援を
    法学部長代行・法科大学院設立準備委員会委員
      坂 田 桂 三(さかた・けいぞう)氏


法科大学院(ロースクール)の教育内容および教育方法,教員組織等に関する事項が専門職大学院設置基準によって明らかになり,法科大学院設置予定の教育機関は,平成16年4月からの開校を目指して,その対応に迫られている状況にある。文部科学省が6月末日まで申請を受け付け,11月末には設置の認可が決定される予定である。
 法科大学院構想は,政府の諮問機関である司法制度改革審議会の意見書(21世紀の日本を支える司法制度)中の法曹養成制度の改革を具体化しようとするもので,新たな法曹養成の中核となるものと位置づけられており,アメリカのロースクールを模倣し,これに,わが国で行われている司法修習制度を付け加えて実施しようとするものである。
 このたびの司法改革は,明治以来の大改革と評価されている。日本大学は,明治22年に日本法律学校として時の初代司法大臣山田顕義伯らの提唱により創立され,日本の司法制度に貢献し,「司法の日大」といわれて司法界をリードしてきただけに,本学が法科大学院を設置することは誠に意義のあることであり,司法,経済など各界から注目され,期待されている。
 本学の法科大学院は,独立大学院として設置されるが,大学本部と法学部が連携して,世界に通用する高い水準の法曹養成大学院を実現するために努力しており,これに,法曹養成に伝統を有する日本大学法曹界が全面的に協力している。
 本学の法科大学院では,総合大学である利点を十分に発揮し,大学の人的・知的資産を活用して,現代社会における先端的分野を含む科目を,多方面にわたって用意することを検討している。法科大学院についての大学の思い入れ,意気込みは強く,お茶の水スクエアを中心とし,法学部の施設,特に新図書館をも機能させた大学院として設置される。
 法科大学院には,深く幅広い教養と広い専門分野における知識,人間性,国際性,高い人権意識と責任感,倫理観を有する優れた資質と能力を修得できる法律家ないし法曹の育成を目的として,国家・国際社会に応えていくことが要請されている。
 これら要請に対応するため,本学の法科大学院においては,隣接科目,展開科目,先端科目などを設定している。
 法科大学院が理想とするこのような法曹養成を実現するためには,各学部からの協力が必要であり,総合大学である日本大学であるからこそ実現できることであると思う。各学部のご理解とご支援をお願いする次第である。
 法学部は,海外からの支援も受けており,平成14年には協定校であるカリフォルニア州立大学ヘイスティングスロースクールの学長であるメリー・ケーン教授(アメリカロースクール協会会長),また交流校であるコロンビア大学ロースクール学長,ジョージ・ワシントン大学ロースクール学長をそれそれ招聘して講演とシンポジウムを開催し,これらロースクールからの今後の一層の協力を確認した。
 (法学部長代行,法科大学院設立準備委員会委員)

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