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麻薬と紛争―麻薬の戦略地政学―

戦略地政学とは、敵を識別した後に支配者からその土地ないし人民を奪う方法に関して研究する学問。麻薬というと、現代の先進国では若者を中心に庶民への汚染が問題視されるが、麻薬は古来、土地支配をめぐる攻撃と防衛の戦略に使用されてきたとの視点から、戦略地政学の領域で麻薬と紛争問題を分析している。

ギリシャの叙事詩「イリアス」にも記録がある麻薬は、現代では、タイ―ミャンマー―ラオス・中国国境地帯に広がる黄金の三角地帯、アフガニスタンを中心にパキスタン、イラン、トルコ、コーカサスに及ぶ新三日月地帯など地球的規模のシンジケートを形成している。本書は各ルートの麻薬密売の実態、国家当局やゲリラ組織などだけでなく、大国の麻薬とのかかわり方、急速に拡大する麻薬市場の実態などを明らかにしている。現代国際関係、世界政治の一側面をみる上での素材となりそう。
書籍名 麻薬と紛争―麻薬の戦略地政学―
著者名 アラン・ラブルース/ミッシェル・クトゥジス・著
法学部教授 浦野 起央・訳
月号 2002年春季号 No.91
価格 2,400円(税別)
出版社情報 東京都文京区音羽2-2-2、三和書籍