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天命の人 松岡康毅

副題は「近代司法の先達 日本大学初代総長の生涯」。司法官僚から検事総長などを経て貴族院議員に勅選され、農商務大臣を務めた。明治初期は近代国家の仲間入りをするために急速な変革を進めた時期で、法律や政治制度の近代化は諸外国との間の不平等条約を改正するための大前提だった。松岡はそんな近代法制の整備と条約改正に貢献した。しかし、政治家としての松岡はいわゆる藩閥政治には加わらず、このため大臣は一期務めただけだった。

一方、日本大学の前身の日本法律学校が開校して間もなく学祖の山田顕義が急死。この危機に請われて第二代校長となり、校名を日本大学と改めて初代学長(のち総長)に就任して発展の基礎を築いた。著者は清潔、誠実、剛直な松岡が残した法律、政治、教育などについての考えは今日でも通用し、参考になると指摘している。
書籍名 天命の人 松岡康毅
著者名 石井正則・著
月号 2005年冬季号 No.102
価格 2,000円(税別)
出版社情報 東京都多摩市聖ヶ丘3-1-21、発行者石井正則