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か行

万葉人の表現とその環境―異文化への眼差し―

わが国の現存最古の歌集である万葉集。7、8世紀の東南アジアにおける漢字文化圏の中の文学作品としてどのように位置付けるかが現代研究者たちの最も大きな課題とされる。本書は、日本文化の原資とも言える万葉集を「日本人の心のふるさと」という幻想としてでなく、異文化として相対化したうえで理解しようと試みた。

文理学部創立100周年を迎えたのを記念して刊行された「文理学部叢書」の1冊目。同学部後援会の研究助成金を得て、編者はじめ通信教育部の近藤健史教授や文理学部非常勤講師の野口恵子さんら6人の研究者の共同研究をまとめた。

論文は万葉人の言葉に着目し、表現を巡る社会的環境の考察に力を注いだものが多く、万葉人の世界観に迫っている。一般読者にも理解できるよう記述に配慮されている。

書籍名 万葉人の表現とその環境―異文化への眼差し―
著者名 文理学部教授 梶川 信行・編
月号 2002年春季号 No.91
価格 3,500円(税別)
出版社情報 発行:文理学部、発売:東京都千代田区神田神保町1-3、冨山房