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交通バリアフリーの実際

平成十二年五月に交通バリアフリー法が成立し、地方自治体の義務化が決まった。高齢者や身体障害者など交通弱者を保護する立場の法律だが、オランダ、ドイツ、アメリカの取り組みと比べ、日本は立ち遅れている。本書は人の暮らしに密着する道路のバリアフリー整備のあり方を交通工学的視点から言及している。

執筆者は全体監修を含め、いずれも理工学部教員の十人。全七章構成で、巻末に資料(関連の法律、法令、基準)と索引があり、必要に応じて読める利便性がある。具体的な駅前広場、歩道、立体横断施設など、写真と図解入りで分かりやすい。バリアフリー計画の事例も羽村市、柏市、八千代市などを取り上げ、興味を引く。第七章のワークショップは、街歩き点検など市民参加の実態が報告され、人に優しい道路ネットワーク推進のあり方や、身近な街の道路事情を知ることができる。

書籍名 交通バリアフリーの実際
著者名 理工学部教授・副理事長 高田邦道・編著
月号 2006年夏季号 No.108
価格 2,900円(税別)
出版社情報 東京都文京区小日向4-6-19、共立出版