日本大学危機管理学部

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学部長メッセージ

平和な世界、幸せな社会をデザインするための
リベラルな危機管理パーソンを育てる

ロシア軍がウクライナに侵攻して1年以上が経過し、アジアにも緊張状態が広がるなど、世界は不安定な状況にあります。そんな中、中東のトルコとシリアでは5万人を超える死者を出した大地震が発生しました。日本国内でも元首相が銃撃されるなど政治不安が広がりました。そのようなリスクにあふれた不安な社会に私たちは生きています。
そのようなリスク不安にあふれた社会を克服して、平和な世界や、幸せな社会を作り出すための学問が「危機管理学」です。私たちが自然災害を学ぶのは、災害から人を守る安全な社会を創るためであり、テロリズムや犯罪を学ぶのは人々に安心できる生活をもたらすためであり、戦争や紛争を学ぶのは世界の平和を構築するためです。そうした努力は、人々の平常時における日常生活の中で創り出され、実を結びます。新型コロナウイルスのような新しい感染症パンデミックに対しても、大規模なサイバー攻撃や情報流出に対しても、発生前の平常時から備えて事前の対策を構築しておくことがリスクマネジメントであり、リスクコミュニケーションです。
普段の生活の中で、様々な立場から社会の危機管理を支える仕事があります。それは国や自治体の公務員だけでなく、様々な一般企業にも多様な業務の中に危機管理に関わる仕事が存在しています。どうすれば災害の被害を軽減できるか、どうすればテロや戦争をなくすことができるか、どうすれば感染症の拡大をとめることができるか、それは平和なときにこそ学び、考えなくてはなりません。
すべての危機に対応する「オールハザード・アプローチ」の立場から、一緒に危機管理学を研究し、学びましょう。危機管理学をともに学ぶ仲間を、皆さんをキャンパスで待っています。

危機管理学部長 福田 充 教授

東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。博士(政治学)。1995年の阪神淡路大震災以降、危機管理学の研究を始める。コロンビア大学戦争と平和研究所客員研究員や内閣官房等で危機管理・国民保護に関する委員を歴任。

学祖・山田顕義の理念を受け継ぐ危機管理学部

日本大学の前身・日本法律学校を創設した学祖・山田顕義は,1844(弘化元)年に現在の山口県萩市に生まれ,14歳で吉田松陰の松下村塾に入門。後に岩倉使節団の一員となり欧米諸国の先進的な文化を視察し,軍備拡充よりも法律整備や教育の普及が急務であることを確信。日本を法治国家とするべく近代法の制度設計に邁進し,司法大臣として,明治法典を編纂。我が国“近代法の父”と呼ばれています。学祖は,欧米諸国の法律を学ぶことが主流だった当時の法学教育に疑問を抱き,1889(明治22)年に日本法律学校を創立。明治維新後の日本が近代化の過程で直面した安全保障や危機管理のあり方を法学的な観点から模索し,国際社会で通用する国家建設に尽力しました。危機管理学は新しい学問領域ですが,日本大学の起源とも関わる,非常に重要な研究分野です。