close TOP

TOP

学長ブログ

2023.3.15

第11号 付属高等学校等文芸コンクールに思う

 令和5年2月22日に、日本大学会館大講堂において、第39回日本大学付属高等学校等文芸コンクールの表彰式が開かれました。俳句、短歌、詩、小説、読書感想文の5部門で、特選、入選、佳作に選ばれた生徒の皆様に御祝を申し上げました。
 文芸コンクールは、付属・準付属高等学校生徒の国語力向上の一環として文芸への関心を持たせ、文芸作品の創作意欲を高めるとともに、その指導を通じて的確な表現力を身に付けさせ、併せて付属高等学校等相互の交流と親睦を図ることが目的です。応募された生徒数と作品数は、俳句では11,031人で40,659句、短歌は4,838人で15,219首、詩は4,367人で4,968編、小説は510人で511編、読書感想文は10,919人で10,920編でした。非常に多くの生徒の皆さんが、勉学や部活動等で忙しい中、応募されました。応募された作品は、各学校内で選考され、担当の先生方のご指導を受けています。言うならば生徒の皆さんと指導された先生方との二人三脚で、学校をあげて応募されたわけで、その熱意に敬服しております。
 審査の結果、俳句の部門の特選は大垣日本大学高等学校3年生の杉山日捺さん、ほか入選5名、佳作25名、短歌の部門の特選は長崎日本大学高等学校2年生の梅木千尋さん、入選5名、佳作は25名でした。詩の部門の特選は岩瀬日本大学高等学校3年生の沼田航汰さん、入選5名、佳作20名で、小説の部門の特選は札幌日本大学高等学校1年生の荒井ひよりさん、入選4名、佳作10名でした。読書感想文の部門の特選は三島高等学校1年生の吉川ちよさん、入選3名、佳作19名でした。
 考えや思いを文章にまとめ、文章で伝えることの重要性が、文芸コンクールから感じられました。社会において自分の考えを伝え、他人の考えを理解する手段には、対面や電話での会話、写真や動画を用いたSNSやメールでのやり取り、更に書いた文章を通じて等のコミュニケーション・ツールがあります。私は考えを正確に伝えるには、それらの中で文章が最も優れていると思います。しかも文章は、何回でも読み返すことができますし、読む人によっていろいろ想像することができるので、私は文章を書くことを大切にしています。
 本文芸コンクールは、高校生の国語力向上の教育の一環として位置づけられていますが、卒業後もその経験は有形、無形の知の財産になると思います。機会がある度に文章に親しんでください。
日本大学学長
酒井 健夫