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学長ブログ

2023.4.27

第15号 リサーチャー・アワード受賞に思う

 日本大学リサーチャー・アワードは、特に優れた研究成果を挙げられた研究者の功績を讃えて、研究意欲の向上及び本学の研究力の更なる強化を目的として、平成30(2018)年度に創設されました。
 このリサーチャー・アワードには、文部科学省及び日本学術振興会の科学研究費助成事業において、一課題への交付額が最も高額であった研究の代表者に贈られる「科学研究費部門」、受託・共同研究において、研究代表者として獲得した研究費の合計が最も高額だった研究者に贈られる「受託・共同研究費部門」、企業、国及び地方自治体等との連携により研究成果を社会へ還元し、社会的課題の解決等を通じて、社会及び経済の発展に貢献のあった研究者に贈られる「社会連携部門」が設けられています。
 第5回目となる令和4(2022)年度は、日本大学リサーチャー・アワード専門部会及び研究委員会による厳正なる審議を経て、「科学研究費部門」と「受託・共同研究費部門」の2部門で優れた成果を挙げた研究者を選定し、令和5年3月31日に、日本大学会館501会議室で授賞式が行われました。
 「科学研究費部門」は文理学部の廣田照幸教授で、戦後日本の教育労働運動を研究され、教育労働運動史の複雑な過程について社会学的視点から検証し、高い評価を得ています。「受託・共同研究費部門」は医学部の浅井 聡教授で、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の事業において、現在までに蓄積された試料、臨床情報、ゲノムデータなどの利活用により医学・疾病研究への貢献を目指すバイオバンク事業を推進しているほか、数多くの受託・共同研究を実施されています。
 権威ある世界的な学術賞としてはノーベル賞が、国内では学術上の功績顕著な科学者を表彰する日本学士院賞及び文部科学大臣表彰の科学技術賞等がありますが、廣田先生及び浅井先生の研究業績はこれらに匹敵するもので、高く評価されます。
 また、本学の教学優先の方針のもと、新生日本大学の改革を進める上で、両先生をはじめとする先生方の研究成果は、将来、世界に飛躍する研究者としての大学院学生や学部学生の研究指導に、また大学の教育レベル向上に不可欠であり、先生方の研究面での更なるご活躍を期待しております。
日本大学学長
酒井 健夫