close TOP

TOP

学長ブログ

2023.5.19

第17号 生成AIツールの使用について

 令和4年11月に公開されたChatGPTをはじめとする生成AI(人工知能)については、使用の禁止や使用上の注意点の指摘、個人情報の流出や著作権侵害などへの懸念、利用上のルール作り等、テレビや新聞で毎日報道されています。一方で、学生には危険を理解した上で利用させることや、生成AIを利用したレポートや論文は提出させない等の対応が大学の教育現場に求められています。今日の社会では、ネット検索等は日常的なツールとして位置づけられており、生成AIの取り扱いについては、大きな関心が寄せられています。
日本大学においては、生成AIを授業及び研究に使用する際の取り扱いについて、令和5年4月21日付で、学生や教職員の皆さんに次のような通知をいたしました。
学生の皆さんへの授業における生成AI(ChatGPT等)ツールの使用についての通知は、次の通りです。

1 授業に係る学修活動(成績評価の対象となる論文、レポート、作品及びその他の課題の作成を含みます)においては、生成AIのみによって生成されたものを学生独自の成果物とはみなすことができません。

2 授業における生成AIの使用については、各授業方法が異なることから、担当教員の指示に従ってください。また、生成AIにて生成されたデータには、他者の著作物が含まれている可能性があります。著作権侵害や剽窃(自分の著作の中に他人の著作を無断で引用すること)・盗用となるおそれがありますので、授業の内外に関わらず、使用にあたっては十分な注意を払ってください。

3 なお、今後の状況を注視しながら、授業における生成AIツールの対応の変更や本大学の教育への活用等を検討します。

 教職員の皆さんには、特に研究における生成AI(ChatGPT等)の使用について、今後、関係省庁から指示や指導、指針が出された場合は、それに従いますが、本学の教職員が研究において生成AIを利用する場合は、次の通知に従ってくださいとお伝えしました。

1 情報の再利用や秘密の漏洩が生じないよう、取り扱う情報は公表済みのもの及び公表しても差支えないものに限り、機密性の高いものは取り扱わない。

2 AI作成物は誤った情報を含むことがあるので、内容の真偽を一次情報等で確認し、また盗用・剽窃確認ソフトなどを使用して著作権侵害等が無いことについてもできうる限りの確認を行う。

3 AI作成物を公表する時には、生成AIを使用した箇所や使用目的を明示する。

4 研究者個人の責任において、研究不正行為に当たらないように十分注意する。
各部科校に対して、非常勤を含む全ての教職員の皆さんに前述した内容を通知するとともに、学生の皆さんに対しては学生向けポータルサイト等を通じても周知するようにお願いしました。十分ご理解下さい。
日本大学学長
酒井 健夫