日本大学「ワールド・カフェ」開催

「豊かさ」を活発に論議

学び・教育
2019年12月02日

3年目を迎えた「日本大学ワールド・カフェ」が10月20日に経済、商、国際関係、理工、生産工の各学部と三軒茶屋キャンパスで一斉に開催され、1万1千人を超す学生が豊かな人生を得る方策を巡り、熱っぽく語り合った。

1万1千人超の交流授業

同カフェは学部の枠を超えた全学共通科目「自主創造の基礎2」の合同授業だが、今回は15学部に短期大学部の学生が参加する今年最大規模の授業。総勢約1万1千人が最寄りのキャンパスに集まる、年に一度の大移動を繰り広げた。

参加者は6人でグループを作り、持ち寄ったお菓子をつまみながらの和やかな雰囲気の中で、広げた模造紙いっぱいにそれぞれの意見を記入。途中に一部メンバーを代えて意見交換(他花受粉)を進め、学びの場としての日本大学への期待と論議を深めた。

最後は元のグループに戻っての意見集約だが、他チームとの意見交換を重ねて「気づき」を一層深めるよう配慮したのが今回のポイント。目標に向けてどのように学んでいくかを語り合った。

小田副学長が参加

ワールドカフェの様子

小田司副学長も参加して、書き込みだらけの模造紙を前に学生らと語り合った

東京・神田三崎町の経済学部キャンパスでは、本館と3号館の2カ所で、総勢4219人の学生が午前と午後に分かれて出席した。

それぞれ3時間と時間をタップリとった同カフェには、小田司副学長も参加して、書き込みだらけの模造紙を前に学生らと語り合った。

「各グループとも雰囲気が盛り上がって、活発に意見交換する姿が目立った」と評価する小田副学長は、「他学部の学生に接して触発される良い機会だけに、こうした動きは各学部間で広げていきたい」との感想を明らかに。その後も熱心に視察した。

職員50人が協働実践

同カフェには入職5、6年目の若手職員50人が研修の一環として参加、教員が中心となったファシリテーターの一翼を担い、教職協働の実践に務めた。

ファシリテーターは学生同士の論議の盛り上げや進行を手助けする重要な役割で、若手職員が投入されるのは初の試み。

同カフェでは、交流授業を通して学生が学部・学科の枠を超える多様な価値観に触れ、視野を広げるのを目的にしているが、同様にこうした授業手法を職員も学ぶことで、より連携のとれた教育環境の実現を進めていく考えだ。