食事時間を
快適に過ごしたい

KAIZENプロジェクト
2023年03月27日

学生生活の憩いの場『学生食堂』

快適な学生生活のために

コロナ禍でもいち早く対面授業に戻った生産工学部では、実験などでキャンパス内の滞在時間が長い学生が多いため、感染症対策を十分に講じた上で、校内でもしっかりした食事を摂れるように学生食堂(以下、学食とする)の充実を図っている。

今回は、学生が学食で快適な時間を過ごせるような取り組みについて、東條勝成学生課課員に話を聞いた。学食を単なる『食事の場』として提供するのではなく、学生がより快適に、より過ごしやすく充実した学生生活を送れる『コミュニケーションの場』となるように様々な企画を展開しているという。

食事以外にも活用できる場として学食をリニューアル

生産工学部学生課課員 東條勝成

生産工学部学生課課員 東條勝成

「生産工学部には4つの食堂がありますが、その中でも最も新しい『39号館食堂』は生産工学部創設60周年を記念して2012年にオープンしました。
2021年には『食事以外にも活用できる場』として椅子を入れ換えてリニューアルしました。広く、明るいスペースを作り、ポップなカラーの椅子・机等のインテリアを採用し、実験やレポート作成などで多忙な学生が、食事以外の時間でも学食を快適に活用できるように設計されています。一人でも利用しやすいカウンタータイプの席や、グループ利用を想定したテーブル席など多様な利用状況に対応し、電源ポートを完備しています。安定した無線LAN環境も整備されているので、スマホ等でYouTube等の動画配信サービスを視聴する憩いの場としても快適に利用できます。

学食内にあるカフェテリアコーナーは、コロナ禍で一時閉鎖していたのをきっかけに、ハンバーガーやパンケーキなどの軽食を楽しめる『ハワイアンカフェ』としてリニューアルしました。大学の外に出て行かなくても、スイーツを食べて気分をリフレッシュしたり、リラックスした時間を過ごせるようにと企画しました。」

生産工学部名物『50円朝食』

生産工学部名物「50円朝食」

生産工学部名物「50円朝食」

「生産工学部の名物となっているのが、2014年度に実験的にスタートし、翌年度から本格的に開始した『50円朝食』です。メインは肉または魚から選べて、ごはんと汁物、小鉢がついた、しっかりしたバランスのいい定食スタイルの朝食を50食限定で提供しています。この『50円朝食』は、本学部在校生の保護者を中心に組織された『生産工学部維持会』からのサポートによって実現しています。近隣で一人暮らしをしている学生には特に好評で、サービス提供開始以来、毎回完売となっています。

バランスのいい朝食をしっかり摂ることは、学業にも良い影響を及ぼすという食育と健康の維持・増進の観点から、メニューの内容や味にも気を配っています。
また、週替わりの定食、季節に合わせたメニューやフェアの開催などで、頻繁な利用でも食べ飽きないように工夫をしています。学生は学食の公式LINEを友達登録すれば、定食のメニューやフェア開催のお知らせを受け取ることもできます。」

学食を利用している学生の声

交流と学びが両立できる場所

応用分子化学科2年

応用分子化学科2年(2023年2月撮影時)

「入学当時、実験・実習等は対面授業が再開されていたのですが、大教室での講義はを避けるためオンデマンド形式で実施されていました。そのため、環境が整っている学食でよくオンデマンド形式の講義を受講していました。講義が終わった後、そのまま残ってよく食堂として学食を利用しました。みんなで学食に行ってお昼を食べることで、友達を作るきっかけにもなりました。

去年からは、食事をとるだけでなく講義が終わってからお菓子を買ってきて持ち込み、課題をやるために利用することが多かったですね。図書館ももちろん利用しますが、集中力が切れた時にちょっとお菓子を食べたり、友達とおしゃべりをしたりできる学食のほうが、上手に気分転換ができるんです。」

他にはないメニューも楽しさのひとつ

「遠方から通学していたので、これまで『50円朝食』を利用したことがなかったのですが、近々大学の近くで一人暮らしをすることもあり、積極的に利用してみたいですね。私は竜田揚げが好きなのですが、『39号館食堂』にはうどんの具として大きな竜田揚げがのっているメニューがあるんです。普通のうどん屋さんにはない珍しいメニューですし、実験・研究は体力勝負のため、味が良いだけでなくボリュームがあるのも嬉しいですね。」

学食に求めるもの

「忙しく時間がない時は近くのコンビニで買ってきたものを学食で食べることもありますが、コストパフォーマンスの面でも栄養バランスの面でも、コンビニのお弁当を買うより学食の方が勝っています。今後は、食券の支払い方法を増やすなどして、混雑が緩和されたらいいなと期待しています。実験で夜まで残ることも多い学部なので、帰ってから食事を用意するのも大変です。夕方にもお弁当の販売があったりすると、便利で金銭面でも助かるのではないかと思います。」

『50円朝食』は一人暮らしの強い味方

建築工学科4年

建築工学科4年(2023年2月撮影時)

「大学の近くで一人暮らしをしていますが、仕送りとバイト代でやりくりしているので、『50円朝食』は本当にありがたいです。先着50食なので競争率は高く、並ぶこともありましたが、競争率が高いとか言っている場合ではなく行くしかない! という気持ちで利用していましたね。

メニューが豊富な『39号館食堂』では、ボリューミーで食べ応えのある『竜田揚げの油淋ソース定食』が好きで、友達もみなよく食べています。週替わりで新しいメニューが登場するのですが、どれもハズレがなくておいしいと評判です。」

学食は居場所・・・

ボリューミーで食べ応えのある『竜田揚げの油淋ソース定食』

ボリューミーで食べ応えのある『竜田揚げの油淋ソース定食』

「食事ももちろんおいしくいただきましたが、学食は私にとって居場所・・・という側面が大きかったですね。1年生の時はご飯だけを食べに来るところでしたが、2年生、3年生の時はコロナ禍でZoomでの講義が増え、教室に集まるわけにもいかないという状況のなか、学食でリモートの講義を受けたり、その後友達と集まってご飯を食べられる貴重な場所でした。コロナ禍のため飛沫防止パーテーションが置かれて話がしづらいなどの不自由もありましたが、それでも食事やコミュニケーションの場所、あるいは課題をやる場所などとして、週に3~4回は利用していました。
講義後に課題をやっている時には甘いものが欲しくなったりするので、コンビニより安くお菓子が買える学食の売店は、もっと商品数が充実してくれると嬉しいですね。」

活用の幅が広がることに期待

「私は、建築工学科に在籍しているためノートパソコンで3Dのアプリケーションを利用しますが、学食には遅延することなくデータのやり取りができる安定した無線LAN環境が整備されているのもありがたかったです。多くの学生が食堂のあちこちで同時にリモート授業を受けたり、ブラウザを使いながら課題をやったりしていましたが、通信状況に支障が出ることもなく快適に利用できました。

コロナ前は、事前に相談すれば、飲食付きでサークルの会合などを開催することもできたそうです。コロナ禍のためそういった使い方は出来ませんでしたが、部活やサークルの集まりなどでお店を予約するのは、時間の面でも金銭面でも負担になるので、学食を利用した会合が再開されるようになったら良いですね。」

今後の取り組みについて

「必要な改善点については担当教員とも共有し、学生支援のためにできることを積極的に取り組んでいきます。

私たちは今後も学生の皆さんの意見に耳を傾けながら、学生に寄り添った学食になるよう、努めていきます。そして一人でも多くの学生に利用してもらい、学食を単なる『食事の場』として提供するのではなく、学生がより快適に、より過ごしやすく充実した学生生活を送れる『コミュニケーションの場』として居心地のよい場所にしていきたいと考えています。」