憧れの父と同じ道を歩む、悲願のインカレ14連覇へ

ボート部 木村 晶選手

スポーツ
2019年12月06日
木村 晶選手

ボート部 木村 晶選手(スポーツ科学部4年)

ボート部は明治38年に端艇部として創部され、本学の運動部の中で最古の歴史を誇る。これまでにインカレ総合優勝26回(現在13連覇中)で、大学ボート界を牽引する名門だ。

インカレ初優勝を果たしたのは平成2年。そのボートには木村満氏の姿があった。木村晶選手の父親だ。

「父は日大ボート部在籍中にバルセロナ五輪に出場しています。僕の憧れでもあり、いつしか父と同じように日大ボート部へ行き、五輪に出場したいと思うようになりました」

満氏と同じ函館水産高を選択し、高校からボート人生をスタートさせた。高校入学時で既に180cmを超える恵まれた体格を持ち、才能も徐々に開花。ジュニア日本代表に選出され、高校3年時の国体では少年男子シングルスカルに出場し、2位に6秒差をつけて優勝を果たす。国体ボートの少年種目における北海道勢の優勝は満氏以来27年ぶりの快挙だった。そして憧れの日大ボート部に所属することになる。

「多くの先生やアスリートから刺激を受け、ボートに集中できています。恵まれた環境を作ってくださる皆さんに、とても感謝しています」

性格は明るく、前向きで、チーム内のムードメーカーだ。フランスへの単身武者修行、この性格で難なく乗り越えた。

「ナショナルチームのコーチでシドニー五輪金メダリストのギザビエ氏の勧めで、2年前にフランスのエギュベレットへ行きました。フランス語も英語も話せないのですが、表情や体、スマホを使ってコミュニケーションを取り、すばらしい時間を過ごせました」

この経験を通じて、海外遠征でのコンディション調整を学んだ。そしてチームに自身の経験を伝え、練習にも役立てたそうだ。充実した大学生活も残りわずか。在学中の試合は7月末のU23世界選手権、インカレの2大会だけだ。

「学生最後のインカレで総合優勝14連覇を達成し、有終の美を飾りたいです。そして卒業後は、パリとロサンゼルス五輪に出場し、好成績を収めるのが今後の最大の目標です」

ボート部
木村 晶選手

スポーツ科学部競技スポーツ学科4年。1997年11月29日生まれ。函館水産高卒。191cm、85kg。
2017年フランス選手権4位/U23フランス選手権舵手なしフォア優勝。17、18年全日本大学選手権エイト優勝。U23日本代表。
趣味はカメラ。好きな食べ物はアップルパイ。