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整形外科センター

2018年2月号

整形外科外来医長 山口 太平
整形外科外来医長 山口 太平

 ゲームチェンジャーという言葉をご存知でしょうか。ゲームチェンジャー(game changer)とは、『途中で交代して試合の流れを一気に変えてしまう選手。 転じて、世論の動向を大きく変える人物や出来事。』を意味します。かつては電気の発明であったり自動車の発明であったり、近年では携帯電話やインターネットの発明などでしょう。
 医療においてもゲームチェンジャーはあります。過去においてはペニシリンの発見やX線の発見など、近年ではMRI検査やiPS細胞などでしょうか。そして、整形外科の分野においてもゲームチェンジャーが存在します。骨幹部骨折の髄内釘や大腿骨頸部骨折の人工骨頭置換術は当時のゲームチェンジャーだったことでしょう。現代においてはロッキングプレートでしょう。かつてのプレートは骨折を整復した骨にプレートを圧着することで固定性を得ていました。そのためプレートを骨にあわせて曲げるテクニック(ベンディング)が必要でした。職人技のように適切にベンディングできるかどうかが手術成績を左右したものでした。一方、ロッキングプレートはスクリューとプレートがロックする機構があり、創外固定を体内に入れたものをイメージすると理解しやすいため創内固定と説明されることがあります。つまりプレートが骨から多少浮いていても強固な固定が得られます。それどころか敢えて骨とプレートの間をわずかに隙間をもたせることで骨への血流を温存し骨癒合阻害の防止を図ることもできます。ただし、浮かせすぎると軟部組織の干渉を来たすので注意が必要です。また、プレートとスクリューがロックすることで矯正損失が軽減します。早期の可動域訓練や場合によっては早期の荷重が可能になります。手外科領域の骨折で頻度の高いものに橈骨遠位端骨折があります。かつてはギプスによる保存療法あるいは経皮ピンニングや創外固定による手術療法が治療の主流でした。ところが、ロッキングプレートが開発されると、掌側ロッキングプレートによる手術療法が治療のスタンダードになるまでになりました。まさにゲームチェンジャーと呼べる出来事です。
 医療は日進月歩であり、生涯学習が必要といわれています。常に最新の知見を得ることは容易ではありません。しかし、現代のゲームチェンジャーが時代を変える様を肌に感じ、今は知られていない次のゲームチェンジャーを探すことが日々の研鑽を維持するモチベーションの一助となっています。

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