ニュースレター

循環器病センター

2018年8月号

助教 横山 勝章
助教 横山 勝章

日本大学病院 循環器病センターにおける心房細動の診療実績についてご紹介いたします。
近年超高齢化社会を迎えるとともに、循環器疾患のなかでもとりわけ加齢により罹患率が上昇する心房細動症例が増加し、本邦における患者数は100万人を超えるといわれております。心房細動は心原性塞栓症の原因となり、脳梗塞発症による生命予後の悪化や心不全発症、動悸症状によるQOLの低下など不利益を多くもたらすことが知られております。最近の報告では心房細動が認知症の発症要因となるといわれており、フレイル増悪にも寄与する症例も多く見受けられます。
心房細動患者の約半数以上は自覚症状がなく、毎年健診を受診している方でさえ症状がない場合見過ごされます。健診で心電図異常がなくとも年間約1%に新規心房細動が発症し、男性や高齢者においてその増加が著しくなる傾向にあります。本邦での急性期脳梗塞発症例のうち約20%が未発見の心房細動合併例であることからも、早期診断と心原性脳塞栓症の予防策を可及的速やかに立てることが今後の課題です。心房細動発症から1年以内の死亡率が高いことが明らかであり、健診で明らかになった心房細動例において、心血管系疾患の合併の有無を含め早期に危険因子の評価を行う必要があるといわれております。
当院では心房細動例に対し、心血管系スクリーニング検査を最新の心臓画像診断機器を用いて行い、危険因子の評価を行ったうえで抗凝固療法およびリズムコントロール治療などの適応を検討します。
心房細動の根治治療としてすでに第一選択となりつつあるカテーテルアブレーションは、当院で2017年は195例に施行しました。当院の治療成績ですが、持続性心房細動や抗不整脈薬併用例を含み約86%が洞調律維持となっております。またこの心房細動カテーテルアブレーションは施設の症例数や経験値により合併症(心タンポナーデ、脳血栓塞栓など)が懸念される手技ですが、上記期間の当院での発生は1例もなく、安全な治療を提供できると考えております。
治療ガイドラインでの適応は、抗不整脈薬に効果がなく症状を有する発作性心房細動が第一選択とされていますが、持続性心房細動でも心不全合併症例や運動耐用能低下症例(「最近歩くのが疲れる」、「苦しいので趣味の運動をやめてしまった」などと訴える方)では、年齢に関係なく治療方法の選択をご説明し、最適な治療方法を相談しながらすすめて参ります。
日々の診療において罹患期間にかかわらず心房細動の患者さんがおりましたら、金曜日の外来までご紹介頂ければ幸いです。またその他不整脈疾患関連や心電図異常などのご相談も承りますので、お気軽にご連絡いただけますよう宜しくお願い申し上げます。




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