ニュースレター

循環器病センター

2018年10月号

助教 原澤 信介
助教 原澤 信介

透析患者数が2011年に30万人を超えたことは皆様の記憶に新しいと思いますが、ここ数年間の透析導入数は増加しておらず、むしろ今後は減少に転ずると予想されています。その一番の要因はアンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)などレニン・アンジオテンシン系阻害薬による腎不全の進行抑制といわれています。進行を遅らせた結果、透析導入年齢は2000年の63.8歳から2014年には69.0歳と上昇し、透析患者の高齢化が社会問題の一つとなりつつあるのですが、同時に高齢の保存期腎不全患者も増加しております。
2025年には3人に1人が高齢者、5人に1人が後期高齢者、10人に1人が認知症という、いわゆる『2025年問題』に加えて、治療の進歩による死亡率の低下も相まって高齢の心不全患者が急増するという『心不全パンデミック』という言葉を最近よく耳にしますが、『心腎連関』により、今後は心血管疾患(CVD)を合併し、場合により認知機能も低下した高齢の慢性腎臓病(CKD)患者が世に溢れる事態が予想されます。
最近、末期腎不全(ESRD)治療に対する在宅医療が拡大傾向にあります。国の方針として、医療経済的な観点からも腹膜透析を推し進めており、高齢者の在宅医療の一環としても見直されている状況です。在宅血液透析も本邦で100例を超え、今後も増加が見込まれます。生活習慣病のみならずCVD、CKD(ときにESRD)に対する診療もかかりつけ医の皆様のご協力が必要な時代になりますので、今まで以上に病診連携・病病連携の充実が必要です。
私は火曜日と水曜日に外来を担当しておりますが、腎機能正常の生活習慣病は極力かかりつけ医を紹介し有事再診としております。CKD stage 1~3であれば、基本的にはかかりつけ医に通院いただき、半年~1年毎に当科を受診していただく『二人主治医制』をすすめております。CKD stage 4~5になりますと、腎性貧血に対する対応や透析準備を要するようになるため、当科中心の診療とさせていただいております。既に私と『二人主治医制』を経験されている先生方はご存知と思いますが、情報共有を徹底するため受診毎に報告書をしたためておりますので、どうぞ安心してご紹介いただければと存じます。
尿蛋白などでご紹介いただき糸球体腎炎と診断した患者さまは各科と連携して診療にあたっておりますが、依然として高い寛解率を維持しており、既にかかりつけ医に逆紹介できた症例も少なくありません。また、循環器内科がCKDを担当している特性を活かし、合併するCVDのスクリーニングから早期治療を心掛けており、高い満足度を得られていると確信しております。
我々循環器内科は心臓病のみならず腎臓病診療のトレーニングを受けておりますので、いかなる病態でもどうぞお気軽にご相談いただければと存じます。

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