ニュースレター

消化器病センター

2018年10月号

消化器内科 菊田 大一郎
消化器内科 菊田 大一郎

本大学病院消化器内科専修医の菊田大一郎と申します。今年5月に約1年間の地域病院の出向より戻り、現在は主に胆膵分野を中心に検査・外来・病棟業務を担当させていただいております。
今回のニュースレターでは、検診腹部超音波検査などで近年指摘されることが多くなりました膵管内乳頭粘液性腫瘍(以下IPMN)について説明させていただきます。


IPMNとは

膵臓には様々な嚢胞性腫瘍がありますが、その中で最も頻度が高いのがIPMNといわれています。IPMNは粘液を産生する腫瘍細胞が膵管内に乳頭状に増殖する比較的予後のよい腫瘍であります。しかし由来型膵癌や併存膵癌のリスク因子であり、併存膵癌リスクは5年で3.0%、10年で8.8%といわれています。そのためIPMNが認められた場合は、精査や画像での経過観察をすることが重要となります。しかしIPMNは無症状であることが多く、検診腹部超音波検査などで偶然みつかることが多い疾患でもあります。検診腹部超音波検査では、膵嚢胞疑いだけでなく主膵管拡張疑いの診断からCTやMRI検査を施行することでIPMNと診断されることもあるため注意が必要です。
IPMNと診断されると、IPMN国際診療ガイドライン2017年版にて定められているhigh-risk stigmata(10mm以上の主膵管拡張、造影される5mm以上の壁在結節、膵頭部病変例での黄疸)に当てはまれば、全身状態に応じて切除考慮となります。またworrisome features(嚢胞径3cm以上、5mm以下の造影される壁在結節、造影される肥厚した嚢胞壁、主膵管径5~9mm、上流膵の萎縮を伴う主膵管狭窄、リンパ節腫大、CA19-9高値、2年間に5mm以上の嚢胞径増大)に当てはまれば、超音波内視鏡(以下EUS)での精査となります。明らかな切除適応でなければ、嚢胞径に応じて経過観察の画像検査方法および期間を決定します。また併存膵癌が疑われれば、high-risk stigmataやworrisome featuresに当てはまるかに関わらず、EUSや内視鏡的逆行性膵胆管造影などで精査となります。


当院での対応

当院は健診センターも併設しており、健診センターで指摘された要精査所見は、患者様の希望があれば当科外来にてCT・MRI・EUSなどで早急に精査しております。また他施設で施行された腹部超音波検査などで要精査となった患者様、IPMNの経過観察中に増大傾向で精査希望となった患者様も、当院に御紹介していただければ同様に精査させていただいております。
膵疾患以外につきましても消化器領域で何かお困りでありましたら、医療連携室を通し気軽に御相談いただければ幸いです。迅速に対応させていただきます。今後ともよろしくお願いいたします。


【 全て同一所見の検査結果 】

       

腹部超音波検査にて確認されたIPMN   MRI検査にて確認されたIPMN    EUS検査にて確認されたIPMN

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