整形外科センター
2021年6月号
拝啓 入梅の候 先生におかれましては益々ご清栄の段 心よりお慶び申し上げます。
さて、この度中西一義主任教授のご高配により日大病院整形外科にて人工股関節外来を開設させていただくことになりました 久留 隆史 と申します。おかげ様でたくさんの患者様をご紹介頂き、順調に手術症例数も伸びてまいりました。
現在、板橋中央総合病院の整形外科診療部長の職を全うしながら、毎週月曜日のみ専門外来と手術を担当させていただいております。
私が行う人工股関節手術の特徴は筋腱を完全温存したまま手術を完遂するのが特徴であります。筋腱完全温存手術は筋力低下が少なく、早期回復が最大のメリットでありますが、特筆すべきはその脱臼リスクの低さにあるものと思っております。
私自身の経験ではすでに800例以上の患者様に同手術を行ってまいりましたが、未だに脱臼した症例を経験しておりません。行き過ぎた禁止肢位の指導も行わずに達成できていることで、患者様のQOL向上に貢献できているものと自負しております(指導どころかむしろ脱臼のお話すらもしていないです・・・)。
最近ではハイレベルなスポーツ復帰を希望して、遠方からも来院していただける患者様も増えてまいりました。人工関節手術の低年齢化に伴い、スポーツ復帰への要求も確実にあがっているのが現況です。われわれ股関節班も常に進歩しながら、時代の変化に対応していかないといけないと思う今日この頃であります。
股関節班は私のほかに、藤巻裕久先生、張英士先生、小田修平先生の計4名で担当させていただいております。先生方のご期待に沿えるように一生懸命治療を行ってまいりたいと思いますので、引き続きご高配の程何卒宜しくお願いいたします。
敬具