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アイセンター

2021年12月号

准教授、医局長、病棟医長 田中 公二
准教授、医局長、病棟医長 田中 公二

常々、貴重な患者様をご紹介いただき誠にありがとうございます。

ようやくコロナ禍も落ち着きつつあり、2年ぶりに日本臨床眼科学会に現地参加して参りました。Web参加ばかりですと現地参加が億劫になってしまいがちですが、実際に生で発表を聞き、終わった後に議論したり、他施設の新しい情報を得られるのは現地参加ならではと痛感いたしました。


さて今回はジストロフィー外来について、再度ご紹介したいと思います。

毎週水曜午後に血管閉塞外来(膜静脈閉塞症、糖尿病網膜症など)と同じ枠で行っております。ジストロフィー疾患の診断はもちろん、社会福祉のご紹介、ロービジョン外来への橋渡し、行われている治験などの紹介を行っています。 基本は6か月に1回診察し、1回は散瞳、もう1回はGPを施行で視野の悪化がないか、病変の拡大がないかを診ております。 もともとジストロフィーの患者様は羞明を訴える方が多く、散瞳を嫌がる方も多いですが、 白内障の進行、黄斑浮腫の合併、 網膜周辺部変性など合併症もありますので、 1年に1回は散瞳検査をするようお願いしています。

以前は 、治らない、 治療法がない 、という事で絶望的な宣告をすることも多かったようですが、最近は世界中で様々な治療が開発され、将来的な希望を抱かせてくれます。

とはいいましても今は網膜色素変性の治験で一部に有効であったとされるイソプロピルウノプロストン( レスキュラ )を処方しているのが現状です。 そこで視力や視野が悪化した方に

は、身体障害者手帳や難病申請を積極的に勧めております。以前は網膜色素変性に合わせた等級設定でしたが、黄斑変性や黄斑ジストロフィーにも適応する設定になってきておりますので、視野が中心暗点だけでも手帳を取得できる症例も増えてきています。


また最新の情報として、来年1月から障害年金の眼の障害認定基準が改定されることになりました。今までは身体障害者手帳の認定基準と障害年金の認定基準がリンクしていませんでしたが、 今回の改定で準じた設定になります。(すべて同じではありません) わかりやすくなりましたので受給要件が不明であった方にも認定しやすくなったのではないかと思われます。今後必要な患者様には積極的にご紹介してまいります。 お困りの症例がございましたらご紹介ください。


年末に向かい何かとご多忙のことと存じますが、今後共、ご支援ご厚情を賜りますよう宜しくお願い申し上げます


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