難治症例の白内障手術について
向寒の候、皆様におかれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
日本大学病院アイセンター助手の榊原拓也と申します。
日本大学病院アイセンターのサージカル外来は、毎週月・木曜日の午後に中静教授の下、岩崎医師、正田医師、小生で診療を行わせていただいております。
私は白内障手術を担当することが多く、術中虹彩緊張低下症候群(IFIS)、散瞳不良、過熟白内障、偽落屑症候群などの中等度から難症例の手術を行なっております。
難治症例の患者様とご家族は手術に対する不安も多いため通常の外来よりも間に余裕のある状態での診察 ・ 術前のインフォームドコンセントを心がけておりますので 、より
満足度の高い医療をご提供できると考えております。
通常の白内障に加え、上記以外でもお困りの症例がございましたらご紹介の程よろしくお願いいたします。
先日行われました 第39回JSCRS学術総会 にて、福岡氏式眼内レンズ摘出法におけるカート リ ッ ジのベベルアップの有用性について発表させてい た だ き ま し た。眼内
レンズ落下における手術の際に、カートリッジのベベルを原法とは逆にすることで 、虹彩
断裂等の合併症を予防できる可能性があり、統計学的にも角膜内皮細胞数の減少に有意差は認められませんでした。
このような臨床研究ができるのも 、日頃先生方から多数の患者様をご紹介頂いている
おかげです。深く感謝申し上げます。