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アンゴラ内戦と国際政治の力学

アフリカ大陸の西南部に位置するアンゴラは、1975年にポルトガル植民地から独立以来、いまなお間断なく激しい内戦状態が続く世界でもまれな存在だ。ソ連、キューバ、アメリカ、中国などが内戦に介入、「内戦の国際化」現象を生じている。ダイヤ、石油、コーヒーなど資源はアフリカ有数でありながら、その豊かさは戦費と戦禍で消失され、国民は世界最悪の生活を強いられている。

本書は、アンゴラが長期に戦争状態にあるのは、東西の冷戦、冷戦後の国際政治の動向など国家、地域、国際政治の各レベルの三層から成る対立の因子が複合的に連結し構造化されてきた結果としている。アンゴラとかかわり合って25年になる筆者が、日本学術振興会の平成12年度科学研究費補助金を受けて刊行した労作。単なる一国の紛争研究でなく、広く国際関係論の視点から底なしのアンゴラ内戦を分析している。
書籍名 アンゴラ内戦と国際政治の力学
著者名 国際関係学部教授 青木 一能・著
月号 2001年春季号 No.87
価格 2,700円(税別)
出版社情報 東京都千代田区神田司町2-17、芦書房