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イギリス正統派の財政経済思想と受容過程

十八世紀、アダム・スミスによって黎明を告げられた経済学は、古典派経済学つまりイギリス正統経済学派を形成した。著者の生涯研究テーマは本書のタイトルそのものである。

経済学の延長線上に財政学は存在する。財政については、一般に資金調達の学問として、ドイツを中心に発展したと理解されているが、ドイツ的な全体・国家主義的なものと個人・自由主義的な原理を持つイギリス的なものが存在する。本書は後者の立場から財政活動を考察したものである。

第一編では、スミスの自由観の基礎、マルサスの人口論、リカード経済学、ミルの租税思想などを分析している。第二編では西周と津田真道によるイギリス正統派経済学の洗礼、神田孝平・田口卯吉・天野為之・福澤諭吉らを考察することによって、経済学、財政学への貢献やその思想に迫っている。
書籍名 イギリス正統派の財政経済思想と受容過程
著者名 国際関係学部教授 大淵三洋・著
月号 2008年夏季号 No.116
価格 3,100円(税別)
出版社情報 東京都目黒区下目黒3-6-1、学文社