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子どもたちの悲鳴が聞こえる 児童虐待防止法ができるまで

児童虐待とは親などの保護者による子どもへの虐待である。子どもは親を選べない。親に虐待されることほど悲しいことはない。本書は、わが国最初の児童虐待防止法を議員立法として法制化に成功した国会議員の苦闘の記録である。第一部では、法律ができるまでの過程を、厚生労働省との激しいバトル、永田町余聞ともいえるウラ話とともに克明に記録し、一気に読ませる迫力がある。

第二部は、著者と気鋭の臨床心理学者・西沢哲大阪大学大学院助教授、ジャーナリストの小宮純一氏(埼玉新聞記者)による座談会「児童虐待防止―この五年の歩みとこれから」で、議員立法に至る苦労が語られている。だが著者は平成十二年成立・施行の法律、十六年の改正法のいずれにも満足せず、次なる法改正に意欲を燃やす。「疾風勁草」「政治は家庭が原点」を座右の銘とする著者の真骨頂を感じさせる本である。
書籍名 子どもたちの悲鳴が聞こえる 児童虐待防止法ができるまで
著者名 衆議院議員(校友) 石田勝之・著
月号 2005年夏季号 No.104
価格 1,500円(税別)
出版社情報 東京都中央区京橋2-8-7、中央公論事業出版