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冷戦 国際連合 市民社会―国連60年の成果と展望

平成十七年三月のアナン事務総長の国連改革に関する勧告「より大きな自由の中で」は、発足から六十年を経過した国連の総しめくくりといえるが、著者はアナン事務総長の強力なリーダーシップに期待を寄せて、本書を論述している。「冷戦世界と国連」「国連投票行動からみた国際社会の解析」「グローバル・ガバナンスと国連」の三部構成。国連はどのようにしてつくられてきたか。どんな成果を上げてきたか。国連はアナン事務総長の指摘した視点と現実に取り組み、その市民社会とのかかわりおよび共同取り組みにおいてどう位置づけられ、評価されていくべき方向にあるか―を論じている。

日ごろ国連に対する関心度が高いとはいえない日本人にとって、国連への理解を深める入門書となっている。また文中の豊富な表や図とともに巻末の年表は、そのための貴重な資料であり、労作である。
書籍名 冷戦 国際連合 市民社会―国連60年の成果と展望
著者名 名誉教授 浦野起央・著
月号 2005年秋季号 No.105
価格 4,500円(税別)
出版社情報 東京都文京区音羽2-2-2、三和書籍