令和6年能登半島地震で被害を受けた皆さまへ

TOP

は行

国際協力 成功への発想 アジア・アフリカの農村から

熱帯農学が専門の著者は定年退職の証しに「熱帯の農村と農民―三〇年の記録から」というカレンダーを製作し、その表紙に「我々が参画できるとすれば、アイデアを提供し、彼らの自助努力に手を貸すことに尽きる」と記した。これを原点とする著者三十年の調査研究の集大成がこの著書。「国際協力のための農業技術」を縦糸に、「調査対象地域(東南アジア、東・西アフリカ)の伝統的畑作・水田栽培の実態」を横糸として構成した全七章から成る。

どの章にも写真、地図、イラストが豊富で、文章も平易な読み物だ。多くの論文で、現場主義の重要性を説く著者の現地調査は踏査であり、現地を歩いて「見る」「聞く」「考える」を基本とする文章には説得力がある。大学で熱帯農学を学ぶ学生や青年海外協力隊希望の青年、将来JICAの専門家を志す人たちの「必読書」が著者の願いだ。

書籍名 国際協力 成功への発想 アジア・アフリカの農村から
著者名 本学名誉教授 廣瀬昌平・著
月号 2006年春季号 No.107
価格 1,900円(税別)
出版社情報 東京都目黒区下目黒3-9-13、農林統計協会