眠れぬ日々のために
本書は文豪ゲーテ(1749―1832年)の「箴言と省察」「ファウスト」「西東詩集」の中から、21世紀を生きる現代人への応援歌としてふさわしいと訳者が思うものを選び出し、訳と解説を付けた。この中でも「箴言と省察」から多くを取り出しているが、堅苦しい内容ではなく、親しみやすく、軽妙な訳が付けられている。
題名は、ゲーテといえども大病に苦しんだり、人知れず涙を流したりと普通の人と同じように「眠れぬ日々」を送った人物として、スイスの法学者・哲学者のヒルティの著書「眠られぬ夜のために」に倣って付けたという。本書はあくまでも一般の読者を対象としているので、ドイツ語の表記も一般的な表記を採用したほか、ゲーテの貴重な自筆の絵画が随所にちりばめられたり、巻末に詳細な「注釈」が付くなど、読者への配慮がなされている。
書籍名 | 眠れぬ日々のために |
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著者名 | ゲーテ・著 法学部教授 長谷川つとむ訳・解説 |
月号 | 2001年夏季号 No.88 |
価格 | 1,500円(税別) |
出版社情報 | 東京都千代田区三番町3-10、PHP研究所 |