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青春 巍然たり―學泉寮物語―

国際関係学部の前身である「日本大学三島予科」に併設された「學泉寮」で青春時代を過ごした旧寮生による随想集。學泉寮は昭和21年6月に発足した三島予科の学寮だが、同24年4月の新学制による三島教養部の設置に伴い、同予科とともにわずか3年で廃止となった。
冒頭に「世は混濁の淵に落ち 人は空虚に嘆けども…」で始まる寮歌が掲げられており、37人の旧寮生が、50数年前の思い出を記している。ある人は「私にとっての學泉寮時代の青春は、傷つき悩みながら自分の道を模索した時期」と振り返る。また、近くの女学校に通う乙女に寄せる恋心をつづったものや、カエルの卵やでんぷんのすいとんで飢えをしのぎ、垢にまみれた体験を紹介している。1編1編が敗戦直後の混迷の時代にありながらも真理を求め、夢と希望に燃える若者たちのエネルギーを爆発させた情景が目に浮かぶように力強く描かれている。
書籍名 青春 巍然たり―學泉寮物語―
著者名 旧制日本大學三島豫科學泉寮記念誌編輯委員會・編
月号 2000年冬季号 No.82
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