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ま行

ゲーム脳の恐怖

テレビゲームが集中力を高めるというのは誤解。熱中し過ぎると、子どもたちの脳に重大な影響を及ぼし、キレやすく、注意散漫で、創造性を養えない人間にする―と警告する「怖い本」。脳波計のデータを基に明らかにしている。

著者は、前頭前野(脳の前の部分)の神経細胞が活動しているときに出るβ(ベータ)波が、テレビゲームを始めると激減することを発見した。前頭前野は理性や創造性を生み出す場所で、この機能が低下すると判断力がなくなり、周囲への配慮ができなくなる。自分勝手で暴力的になる一方、無気力にもなるという。β波がほとんど出ていない人の脳を「ゲーム脳」と名付けたが、その波形が痴呆症の患者と同じというのも怖い話。自然の中で遊び、五感を十分に使って脳全体を活性化させることが大切だと説いている。

書籍名 ゲーム脳の恐怖
著者名 文理学部教授 森昭雄・著
月号 2003年春季号 No.95
価格 660円(税別)
出版社情報 東京都渋谷区宇田川町41-1、日本放送出版協会