そして時代の青に消えてゆく
本書は、ライフワークは「幸せのカタチを切り取ること」と話す本学芸術学部写真学科OBのカメラマン政井義和と、幼いときからのガキ大将がそのままという三十歳の自称〝詩人〟中原恵人との共著である。内容は、二人が時代とどう向き合って生きてきたのか、これからどう生きていくのか、模索の旅(人生)に取り組んだコラボレーション。
映像を担当した政井は、風景では大気の揺れやぬくもりを感じさせ、人物では、モデルの表情に生きてきた軌跡をとらえようと、会話が聞こえてきそうな被写体とカメラの絶妙の〝間〟が演出されている。
文の中原は、自意識の芽生え、人を好きになった感情、そして親の反対を押し切っての結婚、政井との出会い、そして政井と二人で全国を旅して、愛すべき仲間十五人との交流を描く。そこから中原の自画像と政井のカメラアイが浮き上がってくる。
書籍名 | そして時代の青に消えてゆく |
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著者名 | 詩人 中原恵人 写真家 政井義和・共著 |
月号 | 2001年冬季号 No.86 |
価格 | 2,500円(税別) |
出版社情報 | 東京都港区三田3-1-1、サンクチュアリ出版 |