社会学者の誕生 デュルケム社会学の形成
本書は、科学としての社会学構築に力を注いだエミール・デュルケムがどのようなプロセスを経て社会学者になったのか、あるいは社会学的観念を形成させたのかを彼の個人史、生活史、社会史、研究史に着目して明らかにしている。テーマの性格上、彼の全生涯を研究対象とせず、誕生から彼の最も輝かしい多くの業績が生み出されたボルドー大学時代までを中心に考察している。
著者がデュルケム研究の一つの方法として彼の個人史に着目することになったその契機は、大学院生の頃、ある高名な社会学史家の著書の中に示されていた「デュルケム社会学にはラビ的特質が認められる」といった文章を読んで以来だという。
本書では、収集できた資料をできるだけ利用したが、まだまだボルドーには多くの未整理の資料が眠っているような気がする。
書籍名 | 社会学者の誕生 デュルケム社会学の形成 |
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著者名 | 日本大学文理学部教授 夏刈康男・著 |
月号 | 1997年冬季号 No.70 |
価格 | 2,987円 |
出版社情報 | 東京都新宿区三栄町8、恒星社厚生閣 |