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や行

異形の者

著者は経済学部卒の校友で、本名・柳沼博康。会社役員の傍ら初めて執筆した。安土桃山時代の武将で、織田信長に仕えて丹後宮津城主となった細川忠興の妻で、女神の玉子(ガラシャ)と忍者をめぐる歴史小説である。

天正3(1575)年5月、家康・信長の連合軍が武田勝頼を破った長篠の合戦場で産み落とされた赤子が、細川家の子飼いの乱波・丹波に拾われたところから物語が展開。赤子は、こめかみに大きなこぶを持つ異形だった。名もなき赤子はただ「こぶ」と呼ばれ、酷薄非情な師・丹波は、過酷な試練をこぶに与え、自分の奴隷として飼育した。こぶが13歳のとき、ガラシャと出会い、人の心を培う。忍びの天稟(てんびん)を開花させたこぶは仇敵となった師と対決する。その運命は・・・。圧倒的な筆力で、歴史小説新人賞の「第7回歴史群像大賞」を受賞した。

書籍名 異形の者
著者名 柳蒼二郎・著
月号 2002年春季号 No.91
価格 1,700円(税別)
出版社情報 東京都大田区上池台4-40-5、学習研究社