大学院スポーツ科学研究科の北村勝朗教授の共同研究の成果が2編,「Journal of DigitalLife」誌の「スポーツ科学におけるデジタル技術特集号」Special Issue: Digital Technologyin Sports and Physical Activityに掲載されました。


[論文タイトル]

「Practical research on the use of digital pens in high school rugby club activities」

「高校ラグビー部の戦術練習におけるデジタルペン活用の実践研究」2024年3月1日(Accepted 1 March, 2024)

外部リンク→ Digital Life » Practical research on the use of digital pens in highschool rugby club activities (journal-digitallife.com)


「Visualization of Motion Image by Humanoid Input Device for Shooting Motion inBasketball and Its Effectiveness」

 「バスケットボールにおけるシュート動作を対象とした人型有力デバイスによる動作イメージの可視化とその効果の検討」2024年3月27日(Accepted 27 March, 2024)。

外部リンク→Digital Life » Visualization of Motion Image by Humanoid InputDevice for Shooting Motion in Basketball and Its Effectiveness (journal-digitallife.com)


 「高校ラグビー部の戦術練習におけるデジタルペン活用の実践研究」の論文は,セイコーエプソン株式会社の松浦佑一郎氏,ICT CONNCT21の中島徹事務局次長との共同研究の成果であり,音声と文字と描画を同時に保存し再生可能なデジタルペンを用いて作成された練習ノートの活用が,選手の戦術理解に及ぼす影響について調べた実践研究です。

 北村勝朗教授らの研究チームは,高等学校ラグビー部員と指導者43名を対象とし,4ヶ月間にわたりデジタルペンを用いた練習ノートを活用した戦術練習の効果を検討しました。

 その結果,デジタルペンを活用することにより,選手は自分を含めたメンバー全体の動きをふかん的に捉え,戦術をより深く理解することで,練習の質の向上が期待できる点,および選手のもつ戦術知識の活性化が期待される点が指摘されました。


 「バスケットボールにおけるシュート動作を対象とした人型有力デバイスによる動作イメージの可視化とその効果の検討」の論文は,セイコーエプソン株式会社の松浦佑一郎氏との共同研究の成果であり,人型入力デバイスを用いてバスケットボール選手のシュート動作イメージを画像として可視化することが,選手の動作技能の理解にどのような影響を及ぼすか,について検討した研究です。

 北村勝朗教授らは,高等学校バスケットボール部員6名とプロバスケットボール選手6名を対象とし,多関節をもった人型の模型を操作してコンピュータ上に自分のシュート動作を再現してもらい,その画像を作成する過程で動作の意識や感覚についてインタビューを用いて調査を行いました。

 その結果,熟達度の高い選手は動作イメージの詳細な再現性と個々の動作を関連づける力が高い点,および人型入力デバイスを用いて動作イメージを可視化することで,選手の動作の感覚的理解が深まり,動作全体を関連づけるイメージ形成が促進される点が示唆されました。