アフガニスタン 戦渦を生きぬく
本学校友で、カンボジア、ベトナム、コソボなど戦争の傷あとが残る地を何度も訪れ、そこに生きる人たちの取材を続けている写真家。今回はアフガニスタンの風景もあるが、主に女性、子供たちにレンズのピントを合わせ、“戦争とは何か”を訴えている。かつて「花と水の地」の意だったカブールやカンダハルなどの街は荒廃し、古代遺跡のようになっているさまから、悲しく、怖く、つらい体験を持つ人たちを中心に撮影している。特に、夫や子供を戦争で失い、厳しい生活条件の中で力強く生きる女性たちのまなざしには、レンズを射抜くような強さと、深い情感がにじんでいる。
また、乾いた風が吹き抜ける風土が子供たちをたくましく育てたのか、登場する子供たちの目は自己主張で輝いている。写真集の最後を、笑顔を取り戻した人たちのスナップ写真で飾っているのが印象的だ。
また、乾いた風が吹き抜ける風土が子供たちをたくましく育てたのか、登場する子供たちの目は自己主張で輝いている。写真集の最後を、笑顔を取り戻した人たちのスナップ写真で飾っているのが印象的だ。
書籍名 | アフガニスタン 戦渦を生きぬく |
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著者名 | 写真家 大石芳野・著 |
月号 | 2004年夏季号 No.100 |
価格 | 10,000円(税別) |
出版社情報 | 東京都新宿区早稲田鶴巻町523、藤原書店 |