秋季東都大学野球リーグ2週目。日本大は東洋大に先勝したが、第2戦で東洋大がタイに戻した。22日の第3戦(ZOZOマリンスタジアム)に勝ったほうが勝ち点を2とし、勝率で首位に立つ。

 

 

 日本大は、開幕週で國學院大に連勝発進したものの、2試合の得点はそれぞれ3と1。「どのチームにもドラフト候補の好投手がいて、そうそう点は取れない」(日大・片岡昭吾監督)うえ、春季リーグのチーム打率は.197と2割を切るから、大量点はなかなか望みにくい。となると、「バッテリーを中心に守り勝つ」のが勝ちパターンで、第1週はそれがまんまとハマった。
 それからすると……東洋大との第2週は、チームの強みと弱みがもろに出た感じだ。
 まず、第1戦。東洋大はドラフト上位候補・細野晴希を先発に立てた。開幕週はインフルエンザに感染し休養した最速158キロ左腕に対して、片岡監督の攻略法は「力のある高めは捨て、低めの球を積極的に振る」こと。だが実際に打席に立つと、頭ではわかっていてもつい高めに手が出てしまう。細野が150キロを計測した2回には3者連続三振を喫する。それでも4回。先頭から連続四球と制球を乱した細野に対し、「高めに手を出さないよう、もう一度徹底」(友田佑卓主将/法学部4年・九州学院)すると、谷端のタイムリー、友田の犠飛で2点を先制する。

 投げてはエース・市川祐(法学部2年・関東一)が「先制してくれたので、同点まではOKと楽に投げられた」と、5回まで毎回ヒットを浴びながら要所では変化球を低めにコントロール。6回途中、足がつって降板するまでを1失点にまとめると、打線も7回、「チームに迷惑をかけていたので、気持ちよかったです」という友田の今季チーム初本塁打、8回には花﨑成海(経済学部4年・広島商)のタイムリーなどで着実に加点する。9回は期待の1年生右腕・江川颯太(スポーツ科学部1年・西日本短大付)が2三振を奪うリーグ戦デビューで、6対1の快勝だ。

第2戦、小濃の2ランで先制も……

 第2戦も初回、小濃塁(経済学部4年・仙台育英)が先制2ランを右中間に運び、幸先のいい立ち上がり。しかし、開幕週の第2戦に先発し、5回無失点で勝ち投手になった坂尾浩汰(危機管理学部3年・龍谷大平安)が3回まで無安打も、4回につかまってしまう。1死からの4連打で1点差とされ、さらにリリーフした柏崎日祐(生産工学部2年・樹徳)が、2死満塁から後藤聖基に逆転二塁打を浴びた。
 打線が振るわないチームが守り勝つには、「同点まではOK。追い越されないように」(片岡監督)というのがひとつの方程式。それが、今季リーグ4試合目で初めて相手にリードを許すと、打線も東洋大・岩崎峻典の140キロ台中盤の力のある球を打ちあぐむ。2回から6回はわずか2安打だ。さらに6回ピンチの場面で、江川から山内翔太(スポーツ科学部3年・習志野)へ継投したが、再びパンチ力のある東洋大打線につかまってしまい2死から大きな4点を失った。

「4回、後藤君への1球。2ストライクと追い込んでいただけに……野球は1球で変わりますね」
 とは片岡監督だ。というわけで、勝ち点「2」をめぐる争いは第3戦へ。「2年だった春の入れ替え戦で、細野とバッテリーを組んで日大戦に負け、2部に降格したんです。そのリベンジを」と東洋大の後藤がいえば、対する日大も第3戦はエース・市川も準備しているはず。勝ったほうが首位に立つ。第3戦は22日、ZOZOマリンスタジアムで行われる。

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