大相撲春場所が3月24日(日)に千秋楽を迎え、日本大学相撲部出身の尊富士関(石岡弥輝也さん、法学部卒/伊勢ヶ浜部屋)が豪ノ山関を押し倒しで破り13勝目を挙げ110年ぶりとなる新入幕での優勝を果たしました。
日本大学出身力士では元大関の琴光喜関(田宮啓司さん、経済学部卒)の平成13年秋場所優勝以来約23年ぶり。元横綱の輪島関(輪島博さん、文理学部卒)、元大関・琴光喜関についで3人目となります。


先場所で十両優勝し、一場所で幕内昇進した尊富士関、初日から11連勝とし昭和の大横綱・大鵬関が新入幕で記録した11連勝に並ぶ。翌12日目は大関・豊昇龍関に敗れ、1敗となるが、13日目は関脇・若元春関を破り12勝目。勝てば千秋楽を待たずしての優勝が決まる14日目、ここでアクシデントに見舞われる。

相手は近畿大学相撲部出身で優勝経験もある元大関・朝乃山関。立ち合いは良いように見えたが、寄り切りで敗れ土俵下に転落。取り組み中に足を痛めたとみられ、花道を車いすで下がった。その後緊急搬送され翌日の取り組みが懸念される事態に。

出場せずとも他の取り組み結果次第で優勝が決まる可能性もあったが、尊富士関は千秋楽出場を決める。

迎えた千秋楽、足をひきずりながら土俵入りする尊富士関。
相手は豪ノ山関、立ち合いで先にまわしを取られるも左四つに組み止め、前に出て土俵際に追い込み押し倒し勝利。
文句なしの優勝、見事110年ぶりとなる新入幕優勝を果たした。

新入幕力士の優勝は1914年(大正3年)夏場所優勝の元・関脇の両国関以来約110年ぶり。初土俵から所要10場所での優勝は、優勝制度が出来て以降史上最速となった。(これまでの記録は初土俵から11場所目で優勝した両国関)
また、三賞の殊勲賞、敢闘賞、技能賞もすべて受賞。三賞総ナメも本学出身の琴光喜関以来24年ぶりだった。

正に、記録にも記憶にも残る優勝となった。

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