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ハンドボール
水町 孝太郎 選手×渡部 仁 選手

1988年のソウル五輪以来32年ぶりに五輪出場を果たす男子ハンドボール日本代表「彗星JAPAN」。今年1月の世界選手権(エジプト)では、24年ぶりに1次リーグを突破し、東京五輪に向けての手応えをつかんだ。その戦いの中で確かな存在感を見せた2人の本学OB2選手が、五輪代表メンバー入りを果たして再び世界へ立ち向かう。

 

 

 

―― 代表メンバー入りして、今思うことは?


水町 1人でも多くの方に、元気を与えられるプレーができるよう、日々努力をしていこうと思っています。2020年の開催だったら、メンバーに残っていなかったと思うので、逆に延期が決まってチャンスだと思いました。


渡部 最初は、昔の自分からは想像もできないような選手になったんだという驚きでした。今は日本中のハンドボーラーの代表であるという責任感を感じながらプレーしています。コロナ禍の1年も、会社のバックアップのおかげで、不自由なく自分を磨くことができ、感謝しかありません。


―― 世界選手権を振り返って感じたことは?


水町 強豪国に通用したプレーの方が多くあり、まだまだ戦えるというポジティブなイメージを強く持ちました。さらに上を目指すために、ディフェンス面の強化を意識しています。


渡部 徐々に世界の上位国との差は縮まっていると思います。日本チームの持つ技術力や精神面での向上があれば、身体的な差を埋めることができ、追い越せるんじゃないかと感じます。


―― 五輪での予選対戦国を見て思ったことは?


水町 世界選手権王者のデンマークや準優勝のスウェーデンと、五輪の舞台で戦えるということにワクワクしています。決勝トーナメントに向けては、予選で勝つべき国にしっかりと勝ち切ることにこだわりたいと思います。


渡部 初戦のデンマークはジャイアントキリングを起こすには申し分ない相手なので、勝って、その勢いのまま予選を勝ち上がりたいですね。


―― プレー中にいつも考えていることは?


水町 司令塔として、どんなプレーをして相手をだますかなど、常に相手が嫌がるプレーを選択することを考えています。


渡部 精神的支柱として、チームの土台となる存在でいたいと思います。「自分らしく」というのをモットーとして、その局面において自分の強みをどのように発揮するかを考えながらプレーしています。


―― 大学の先輩後輩が代表入りすることには?


水町 大先輩である仁さんといっしょにプレーできるのはとても心強いですね。


渡部 後輩と共に日本代表として戦えることを誇りに思うと同時に、負けられないという気持ちもあり、良い刺激を覚えています。


―― 東京五輪に向けての抱負をお願いします。


水町 アスリートとしてやるべきことは「勝つこと」だと思っています。この東京の舞台でも、強豪国に全力で挑んでいきます。


渡部 お世話になった方々が誇りに思えるような選手となってプレーしていきたいと思います。出場するからには1番上を目指して頑張ります!

Profile

Kotaro MIZUMACHI ​[みずまち・こうたろう]
1995年生まれ。福岡県出身。西南学院高卒。2018年経済学部卒。豊田合成所属。在学中から各U世代の日本代表に選出される。豊田合成ではエースポジションのLB(左45°)を任され、'20-21シーズンは日本リーグ初優勝に貢献。日本代表ではCB(センター)を務める。

Jin WATANABE ​[わたなべ・じん]
1990年生まれ。大分県出身。大分舞鶴高卒。2012年経済学部卒。トヨタ車体所属。ポジションはRW(右サイド)。現所属へ加入した'12-13シーズンに最優秀新人書、'15年・'16年は連続でベストセブン賞に選出される。'21年の世界選手権でも活躍。