未経験からデザインの道に。“好きなこと”を追求し自らの進路を切り拓く

センスだけに頼らない、デザインの基礎を学習

幼少期から絵を描くことが好きでしたが、多くの人の目に触れる作品を作りたいと広告デザインに興味を持ち、芸術の道を志したのは高校3年生の頃。出身高校は普通科で、美術部や画塾で学んだ経験もありませんでした。しかし、自分が本当にやりたいことを見つけられたという思いから、美術の先生に話を聞きに行ったり、独学で絵の勉強を始めたりと自ら行動。日本大学芸術学部に進学することができました。入学後は、全員がデザインの基礎を平等に学びます。そこで周囲と足並みをそろえることができ、今につながるデザインの基礎力を叩き込んでいただいたことに感謝しています。以前は、芸術は生まれ持ったセンスの影響が大きいと思っていましたが、理論や知識を持つことも非常に重要だと気付かされました。

石井さん5

 

日常生活の一コマからひらめいたアイディア。初コンペで入賞を経験

普段と異なる視点が着想を得たきっかけ

2年次生の時、初めてJAGDA国際学生ポスターアワードというコンペに参加しました。コンペのテーマは「シェア・共有」です。なかなかアイディアが思いつかず行き詰まっていたところ、駅でふと見かけたハトのお尻に着想。普段見ることのない下から見た形が面白く、「形の共有」というコンセプトを思いつきました。これを足掛かりに、角度を変えると違う動物が見えてくるイラストレーションのシリーズ作品を制作しました。この作品で、初めてのコンペで入賞することができ、当時の達成感は今でも鮮明に覚えています。

石井さん4

自分の「やってみたい」を大切に、飛び込む勇気

世間に受け入れられる作品とはどんなものかを知る指標として、今後もコンペへの挑戦は続けたいです。作品を世に出した時のレスポンスをしっかり見つめて内省し、作品作りに生かしていきたいと考えています。コンペに参加するとき、「悪い結果になってしまうかもしれない」「恥ずかしい思いをするかもしれない」という恐怖は常にあります。それでも、怖気づいて行動しないままだと何も変わりません。だからこそ、何かアクションを起こすことはとても大切だと思っています。自分が「面白そう」と感じたものには、これからも勇気をもってチャレンジしていきたいです。

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自主創造の歩み

 
きっかけ

お気に入りのCMから出会う、広告デザインの世界

気に入ったCMの制作会社を調べていたところ、広告代理店の存在を知る。絵を描くことや文字のデザインが好きだったことから、広告デザインを学ぶことを決意。

 
2年次生

授業の一環でコンペに初参加。試行錯誤の末、入選を果たす

2023年度JAGDA国際学生ポスターアワードに授業の一環として参加することに。日常のふとしたきっかけからコンセプトを思いつき、動物をモチーフとした作品で見事初入選。

 
3年次生

精力的に制作を続け、自主創造プロジェクトやボランティアにも参加

学生が自主的に企画し活動する自主創造プロジェクトでのデザイン担当や、ウォールアート作成のボランティアなど、課外活動にも積極的に参加。人の記憶に残るものを作るため、自らのデザイン力を磨く。

 
これから

ポートフォリオを作成中。広告代理店への就職に向けて

就職活動に向けて、ポートフォリオ(自身の作品集)を作成中。いずれはフリーランスとして働くことも視野に、広告代理店でクリエイティブの社会経験・実務経験を積みたいと考えている。