ご挨拶
園長 前川吉彦
 

 日本大学幼稚園は自主創造の気風を尊ぶ日本大学の付属幼稚園です。創設八十余年を数えます。自主的・創造的気概に満ちた人間の基礎を育みたいと願います。
  幼児は自律的でありたい優れていたいと思う誇り高い時代を生きています。その一方で、周囲の人々に強く依存しています。手間のかかる時代です。それだけに、幼児は信頼できる人間にはひたすら心を傾けます。私たちは、子どもの誇り高い自尊の感情と、子どもが心の内ではいつも求めている自制の心を誠実に受けとめていきたいと思います。
  子どもの全身を駆使する感性はまことにみずみずしく、柔らかさと深さを秘めています。子どもたちのひたむきな姿に丁寧に向き合いたいと思います。
  幼児は人格の基礎をつくるかけがえのない時代を生きています。子どもたちが意欲的に生きる素地は、充実した遊びと生活から生まれる自発性と集中力であり、人とともに生きる力です。それを確かなものにするのは、私たち大人の目と程よい数の仲間の存在です。
 私ども日本大学幼稚園の教職員は父母の皆様と手を携えて、子どもたちの健やかな育ちのために努力して参りたいと念願します。
 私たちの保育の一端をお伝えしたく、園だよりからの文章を紹介いたします。

 
 

              

―気持ちのよい朝―              20106.30

  いっときに比べ、朝の出だしが素早くなったことを喜んでいます。朝の出会いのひとときを気持ちよく迎えたい。そして、子どもたち自身 の生活を素早くスタートさせたい。このことは、個々の子どもにとっても、幼稚園・クラスという生活の単位にとっても第一に大事なこと だと私たちは考えています。
  保育者はその日の子どもたちの遊びと生活の変化や発展を予測し、働きかける課題を意識して朝を迎えます。保 育室の前で一人ひとりの子どもを迎えます。どの子もしっかりと受け止める思いを込めて、たとえ短い時間でも、確かな気持ちの交流を 図っています。その後は子どもが迅速に動き出します。年長組では、時5分から10分にはもう遊びに集中し始めています。
  何から始めるかは、それぞれによって違います。しかし、集中し始める頃には、遊びは楽しさのなかにも真剣さを帯 びてきます。幼児にとっては、遊びは単なる息抜きや気晴らしではありません。朝の始まりの短時間のうちに子どもたちが見せる動きのな かに、その子の目的意識やクラスの生活のテーマが映し出されています。
  子どもたちが意欲的な子どもに育つためには、遊びや活動を盛り上げる環境上の工夫のほかに、二つの条件が欠かせ ないと私たちは考えます。ひとつには、一人ひとりがしっかりと受け止められ、受け入れられることです。それは子どもが安心して生きる 土台です。もうひとつは、お互いの生活が成り立つためにはルールがあるということをしっかりと育まれることです。登園時間もルールで す。また、一定の時間をクラスのなかで共に過ごすのは、私たちの園の生活のリズムであり、ルールでもあります。クラスの中 での交流を先ず尊重します。そこに子ども同士の育ち合いの基盤が生まれます。その上で、様々なクラスや異年齢の交流を大切にします。
  朝、私も門前に立ち、子どもたちや皆さんと出会います。せめて登降園の時だけでも雨が降らないで欲しい。強い雨なら、小 降りになって欲しいと思います。子どもたちとの朝の挨拶は気持ちいい。その後どこであっても気持ちが通じやすいのです。子 どもたちが気持ちのよい生活を積み重ねていくことを願っています。
  春から夏への季節の変化とともに、子どもたちに変化と成長を 感じます。プール保育も始まりました。素早く登園してください。岩月、藤井両講師と日本大学文理学部の学生ボランティア4人がローテーションを組 んで子どもたちと出会います。楽しい活動にしたいものです。

 
   
 

日本大学幼稚園がめざすもの 

 日本大学幼稚園は、幼児期の調和のとれた発達と成長のために、ひとりひとりの子どもをしっかりと見つめます。遊びへの興味の段階から楽しい挑戦と努力の段階へと進むバランスのとれた幼児教育をめざします。

そのために特に次の点に留意します。

・外の遊びも部屋の遊びも大切にします。

・自発的な遊びも、遊びのように楽しく指導される活動も大切にします。

・生き生きした生活の中に規律を求めます。