東京オリンピック代表決定
「メダルを持って帰りたい」

ウエイトリフティング・67キロ級 近内三孝 選手(文理学部体育学科卒)

卒業生
2021年06月30日

今年4月に2020東京オリンピック日本代表選手選考大会となるアジア選手権(4月17日~25日・ウズベキスタン)で、本学卒業生の近内三孝選手(本学職員)が、見事6位入賞を果たしてオリンピック代表の座を手にした。大学卒業後、一時自衛隊に入るも、より自身に合う環境を選んで、本学に戻って競技力を養ってきた。初の五輪切符を手にした、現在の心境を語ってもらった。

「ちゃんとしたサインを考えないといけないですね」と近内選手

「ちゃんとしたサインを考えないといけないですね」と近内選手

―2020東京オリンピック出場、おめでとうございます。最初に代表内定を受けたときのお話を聞かせて下さい。

正式には聞いたのは、今月(6月)15日です。でも、ナショナルトレーニングセンターで合宿しているのですが、アジア大会の後からは何となくは分かっていました(笑)。(東京2020大会に)出られるとは思っていたんですけど、正式発表されてやっと実感できました。

―オリンピックを意識し始めたのは、いつぐらいからでしょうか?

大学4年生の終わりなので、本当に大学卒業前くらいですね。

―競技生活において、大学での4年間はどんな位置づけですか?

高校では日本で戦える選手になれたのかな、と思いますが、大学ではそこから世界で戦える選手に成長させてもらうことができたと思います。卒業してみて、改めて日大で良かったなぁと思いました。

―本学に入学したきっかけは?

高校のウエイトリフティング部の恩師が日大出身で、薦められました。他にも声はかけてもらいましたが、結果的に世界を目指せる環境を選んだんだと思いました。

―現在は、本学の付属校である日大鶴ヶ丘高校で事務課に勤続されています。

はい。おかげさまで仕事の時期と競技に専念させてもらう時期を作って頂いて、とても感謝しています。高校時代の恩師や日大の竹俣コーチなど、恩人との出会いと素晴らしい競技環境に立ってみて、改めて自分は恵まれていると思います。

―ウエイトリフティングという競技の、どこがご自身に向いていたのでしょうか?

元々、自分でも瞬発力はある方だと思っていて、垂直跳びや反復横跳びなどは自信がありました。性格的には、負けず嫌いですね(笑)。高校の部活動では同期が5人いたんですが、他の4人は先に顧問の先生に引っ張られて中学3年生の後半から、ウエイトリフティングをはじめていたんです。またみんな強かったので、彼らに追いつけ追い越せと、自分を奮い立たせていましたね。そういう意味で同期の存在は大きかったです。

―五輪代表決定後、地元の反応はいかがですか?

家族も含めて、皆さん応援してくれています。特に高校1年生のときからずっと私の身体を診てくれている、地元・成田整骨院の橋本先生は、大会会場まで来て頂いて診て下さっています。自分の身体をよく分かってくれているので、ありがたい存在です。

―いよいよ、本大会まで1カ月を切りました。今の心境を教えて下さい。

今後は、ほぼナショナルトレーニングセンターでの合宿になりますんで、そこで追い込むときにはしっかり追い込んで、休むときには思い切って1日何もしないっていう日を作るよう、見極めができれば結果につながると思います。正直、焦っている部分もあるんですが、周囲からは「楽しめ」と言われています。これまで「楽しんだ」大会の方が結果も良かったからだと思います。

―最後に。今回のオリンピック、ご自身ではどういう大会にしたいとお考えでしょうか?

試合になれば、自分との戦いなので、まずは日本記録(トータル328キロ/自身が大学卒業間際の2018年3月10日の全日本学生選抜選手権で達成)を更新して、そこから成功を重ねていけば結果はついてくると思っています。メダルを持って帰りたいですね。

<プロフィール>

ウエイトリフティング
近内三孝(こんない・みつのり)選手

1996年3月14日生まれ。福島県三春町出身。2018年3月、文理学部体育学科卒。
日大鶴ヶ丘高校事務課勤務。
2016年 世界ジュニア 69キロ級 銀メダル
2017年 世界選手権 69キロ級5位
2019年 世界選手権67キロ級6位
2021年 アジア選手権 67キロ級6位
第32回オリンピック競技大会(2020/東京) ウエイトリフティング67キロ級 代表内定